風評被害をかんがえるある論評への感想

Date: Thu, 22 Nov 2007 12:52:21 +0900
 さて、科学的に合理的なリスクを市民にもわかってほしいと考える私から感想を。

  1. 原子力発電所を一つのプラントやユニットとして見れば、欠陥の多い施設と言えなくもない。・・・原子力発電所は一般のプラントやユニットに比べてはるかに厳しい安全、マニュアルの完全な履行が求められているはずなのに、やはり、他のプラントなどと同様、欠陥や杜撰な面がまったくない施設ではない。外に漏れると大ニュースになるが、それに対する説明責任も不十分で、むしろ真相を隠蔽しようとする体質が目立つ と言うことだと思います。他より欠陥が多いとはいえないと思うが。
  2. 最初に研究したのがアメリカ陸軍というのも象徴的だ。  ・・でも、やはり軍民転換技術であるインターネットを嫌がる人はほとんどいない。
  3. 涙をのんで、(風評被害を気にする市民にリスク管理を解く)厳しい道を歩んでいくしかないのではないか。 ・・・・うーん。二項対立好きのマスコミをいつも批判しているが、やっぱりこれでは歯切れが悪い結論では?「科学者の言うことを信じずに風評被害を気にする市民が悪いと言うばかりではなく、科学者の側も(その項目だけでなく、日頃から)市民に信用される努力をすることがたいせつではないだろうか」 くらいなら、納得できる。さて、マスコミは(この場合)市民の側でなく、科学者に近いように思うが・・・それは問うまい。