チェルノブイリ視察中

Date: Tue, 7 Aug 2012 06:15:02 +0300
昨日、下記を訪問しました。
"Belarussia Ministry of Emergency Situations Chernobyl Department
Minsk"
【こちらの専門家の一人】が「福島でも内部被曝を0.1mSv以下にすることは難しいだろう。(チェルノブイリでも)キノコなどはいまだに高い」といったので(通訳付き)、「チェルノブイリを訪問した日本人が内部被曝が問題だと日本でも言っている。しかし、実際の摂取量調査では0.1mSvが最大値であり、少なくとも市場で食品を買っている限り、問題ない」「日本では、基準値を超えた食品が検出されれば、そのロットごと出荷停止になる」などと説明しました。それで初めて、「それは素晴らしい」と言いました。
 彼にきちんと説明しないと、彼を訪問した日本人が同じことを言い続けるでしょう。【】

Date: Tue, 7 Aug 2012 07:00:54 +0300
【食品検査に】「ゼッタイ」はありません。これは全頭検査の発想ということならば、それは無理でしょう(BSEでこれにこだわったのは日本だけです)。【】当然ながら、1度食べただけで内部被曝量が1mSvを超えるわけではありません。「日本では、基準値を超えた食品が検出されれば、そのロットごと出荷停止になる」などと【ベラルーシの研究者に】説明したら、こちらの方は、その必要はないと言っていました。
 科学万能論を批判しながら、一方では完璧を求めるというのは、深い矛盾です。もちろん、十分な体制をとるべきであることは論を待ちません。
 捕鯨論争は、国内では、2002年のWWFジャパンの対話宣言で、ほぼ決着しています。日本政府【を】信用できないとしても、環境団体も管理の場にまじえて沿岸捕鯨を再開することに、反捕鯨派も異論はないでしょう。
 同じような「信用の回復」ができればよいのですが、福島の放射線は、しばらく時間がかかるでしょう。しかし、ダイオキシンのように、タブーにはしたくないですね。

Date: Thu, 9 Aug 2012 14:45:07 +0900
 キエフより松田です。
 昨日はチェルノブイリ、本日はウクライナ国家戦略研究所を訪問しました。こちらの専門家は、「日本の規制は厳しすぎる。実現できないのではないか」と言っていました。その一人(物理学者)は「放射能汚染よりも情報汚染のほうが心配だ。前者はまだ除染などの対策ができるが、後者は無理である」とまで言っていました【】。彼はそれを福島大学でも話したとか。
 不思議なのは、チェルノブイリを視察して(あるいは彼ら自身が福島に来て)彼らの説明を聞いた人はたくさんいるはずなのに、そのように紹介した人を今まで私は聞いたことがない。チェルノブイリでは内部被曝が心配だという情報だけが日本に伝わっているように思います。
 この【福島の】過剰な規制は、やがて見直されるでしょう。そのときに、過剰規制を求めたことが(ダイオキシンのように)タブーとなるのか、真摯に議論されるのかが問われるだろうと思います。