市民のクラウド資金の海洋放射能汚染調査が安心をもたらす。

全国行脚中のウッズホール海洋研究所のKen Buesseler博士の東大での公開講演会「Fukushima‐ a view from the ocean」を聞く。大いに参考になった。(1)原発事故後の放射線汚染レベルが下がっていることを述べるが、しっかり数字を言う。そして、自然の放射線水準と比較する。(2)米国政府はすでに低水準として調査していないが、市民がクラウド資金で調査を続けているのに協力している。政府が調べない理由は「無用な調査で混乱を招く」からではなく、「無用な調査に予算をかけることは納税者の理解を得られない」からだと思った。だから市民の自主的調査を妨げることはないし、彼のような科学者も進んで協力している。その姿勢が、安心を招くかもしれない。
いずれにしても、米国の海洋学者が事故直後から福島沖を調査し、日本の海洋学者とともに見解を述べていただくことで、科学的発信の信頼度を高めることができたと思う。大変ありがたい。

この水産庁グラフはKenも見せていました。国際的に情報を共有し、彼らにも使っていただくことに意義があると思います。

 ウッズホールが協力する市民が支える海面セシウム137濃度観測事業です。

Buesseller教授の講演動画がありました。