外来種法問題

4月1日に旧サイトに掲載した内容を、こちらに転載します。
4.01 ブラックバス環境大臣の一声で小委員会の結論が覆された件」

山本聡子様
cc関係各位

下記の投書拝読しました。個人的に全く賛成です。私の公開書簡サイト
http://risk.kan.ynu.ac.jp/matsuda/2005/letter05.html#050401に掲載させていただきます。お名前公表はかまわないということでしたが、もし不都合があれば至急訂正します。
ますますのご活躍を期待しています。これからも、ご意見宜しくお願いします。
松田裕之

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○○のみなさま

山本聡子です。

原則論からいけば、小グループで明確な根拠がないまま結論を先送りにしたこと自体が間違っているという意見はわかります。私もブラックバスは当然特定外来生物に指定されるべきだと思います。
それでも、小グループで合意した事項をいきなりひっくり返したやり方は、私には支持できません。

11月19日の小グループの結論は、バス擁護派に配慮しすぎのように見えますが、「半年たっても有効な規制反対の根拠を出せなかった場合、釣り人側もあきらめて規制に協力する」という合意が取れていたという点が重要です。しかも、規制が必要だと考える側は指定を待たずに、半年の間に具体的な防除方策の検討を進めておくようにとも明記されています。

たとえ物事が動き出すのが半年先に延ばされたとしても、「合意の上で」特定外来種に指定され、規制が始まる道筋ができていたのです。

今回の環境大臣の発言を受けて、第一次でブラックバス特定外来生物に指定されましたが、実際の対策に取りかかるまでには防除の計画立案をしなければいけません。どちらにしても即日対策に取りかかれるわけではないのです。

しかもいったん合意に達した事項を反故にされたことで、釣り業界が話し合いの場の席を蹴る理由を与えてしまいました。これが今後の防除計画にどう影響してくるか、私も危惧しています。

とはいえ、もう環境大臣の発言はされてしまい、それに従って動き始めている状態ですから、何とも言ってみようがありません。せめてその他の生物については結果をひっくり返す「英断」ではなく、委員会の路線が間違っていると思ったら結論が出る前に要望を伝えるなどして欲しいと思います。