2018-01-01から1年間の記事一覧

「水産政策の改革について」で資源は増大しない?

Date: Sat, 1 Dec 2018 10:57:35 +0900 片山知史著「水産政策の改革について」で資源は増大しない(アクアネット2018.8月号)の図2に【ある】「45度線」というのは間違いですね。この縦軸が「親世代が生涯を通じて将来に残す次世代の親魚量」(横軸と同じ)…

漁業法改正についての陳情

2018年11月30日 12:18:01 JST 漁業法改正について十分な議論がないままに通過することを懸念しています。 既にご存知かもしれませんが下記サ イトをご覧ください。私も彼の意見に賛成です。 漁業調整委員の公選制廃止は今回のメリットでなくデメリットの可能…

漁業法改正について

Date: Wed, 28 Nov 2018 07:17:01 +0900 【】勝川俊雄さんは【Yahooニュースに】意見を出しています。私は,勝川さんの意見に賛成です。【水産資源・漁業 の管理の】あり方検討会が明記したように,漁業権者に説明責任を課す(有効性と適切性を評価する)こ…

漁業法改正問題。あまりに拙速ではないか

Date: Wed, 21 Nov 2018 07:37:31 +0900 漁業法改正案について,現時点で私が感じる論点をまとめて【つつあります】 .あまりに拙速ではないかということ。70年ぶりの改革なのだから,2年くらい検討してもよいのではないか。この法律の作文を誰がしたのか。…

11/8東大行事

Emerging opportunities for marine sustainability 結構大勢(30人超),しかも重要人物に参加いただきました。もっと日本人のPew海洋保全フェローを増やそうという声が。漁業法改革の流れが一気に加速した昨今ですが,私が2007年にPewフェローになった時の…

11/4 G1 フォーラムでの意見

2018年11月6日 17:55 既存の漁民も納得できる改革を【】求めてきたつもりです。 クロマグロの捕獲枠について質問させていただきましたが,既に捕獲枠は昨年から実施され,大きな社会問題になっています。その解決法策について,返答はいささか抽象的であった…

11/8 東京大学行事案内「持続可能な漁業の新たな可能性」

Date: Thu, 1 Nov 2018 21:30:52 +0000 Jeconet, Wildlifeの皆様 横浜国大の松田裕之です。 11月8日午後,東大本郷中島ホールにて,Pew海洋保全フェロー事業は東大八木研究室と連携して下記行事を開催します。 松田が2007年に日本人最初のPew海洋保全フェロ…

クロマグロの大群 まき網は産卵場で操業できればマグロを一網打尽にできる?

2018年7月16日 ISC【北太平洋まぐろ類国際科学委員会】最終日に【開催地】韓国でも放映されたクロマグロのNHK番組。iSC参加の水産研の科学者が解説。産卵場で密集するクロマグロがまき網でとりやすいことも示唆される映像だった 【NHKニュース「クロマグロ大…

人と自然の相互作用の価値を問い直す

吉田正人・筑波大学世界遺産専攻吉田ゼミ著「世界遺産を問い直す」(2018年,山と渓谷社) Date: Sat, 1 Sep 2018 23:29:26 +0900 久しぶりに一気に読破できる本に出会った。読みやすい。世界遺産は世界と日本で極めてよく知られた制度だが,危機に瀕してい…

個体群生態学会会報

送信日時: 2018年8月20日 17:13 個体群生態学会会報が下記サイトに公開されています(郵送は少し後になります) 先日の英語による合同編集体制への移行と(紙媒体廃止による)会費改定について,少し書き直して外国人会員にメールするよう手配しました。下記…

ESG投資と排外主義(続)

2018年7月26日 13:06 ESGでは,環境だけでなく労働条件なども評価されます(ナイキ事件で学んだCSR) 動物福祉団体の圧力への対応も(欧米では)重要です。(サステナブルジャパン) 【】「環境」団体や「動物福祉」団体はこのような圧力をかけ,それがかな…

議事録における氏名の公表。あとから規則を変えるのには反対しました

Date: Sun, 25 Oct 2015 12:04:02 +0900 過去の議事要旨の全発言者名の開示については、私自身は保留します。「自由な発言を保証する」という趣旨を後から覆すことは筋が通らないと思います。【我々は助言機関であって】審査機関ではありませんが、【発言す…

韓国も、TACにIQ制度導入を検討,日本の漁獲枠配分騒動の二の舞か

Date: Fri, 13 Jul 2018 09:30:40 +0900 【Nさん、情報感謝】 韓国も、TACにIQ制度導入を検討しているようだ。しかも、漁獲枠の割り当て方法は吟味不十分ともとれる報道だ。漁獲枠「不公正」も含めて、日本の後追いをするのだろうか。IQ制導入検討すべき時期…

日本の環境影響評価(EIA)が定着しないわけ

2018/7/9, 13:29 【】省は,EIA対象事業の規模要件を緩和(大規模に限定)しようとしているように見えます。その気持ちもわかりますが,私は,第2種事業の範囲を大幅に広げると同時に,実際に簡易アセスで終わるものを増やせばよいと思います(現状では,第2…

ダムの猛禽への影響は意外に少なかった

Date: Mon, 9 Jul 2018 06:19:51 +0900 【以下のような】根本的な問題提起,ありがとうございました。 徳山ダムのイヌワシ,クマタカについての事後調査は,以下のH25年の報告書が検索できました。 人水資源機構 徳山ダム管理所(2013)徳山ダムにおける環境の…

ミナミマグロ国際裁判と資源管理

Sent: Monday, July 2, 2018 5:32 AM 最近のミナミマグロ事情について,私の理解を申します。 CCSBTは日本語も公用語?らしく,最新の文書が日本語でも入手できますね。「第22回科学委員会会合報告書」が詳細。まずは水産庁の「国際資源の現況」 にある以下…

ESGと排外主義

Date: Fri, 6 Jul 2018 15:38:18 +0900 【環境省のESG金融懇談会の資料】ありがとうございます。 近年,投資側が企業の環境配慮と労働条件などの社会的配慮や責任等を評価して指標化し,その指標によって投資相手を選ぶ傾向があるわけですが,他の投資家が投…

水産資源管理も,温暖化懐疑論のような丁寧な議論が必要だ

5/16-17国際シンポジウム「水産物の透明性と持続可能性」いかがでしたか?議論はどうなりましたか?【】もろにSHUN批判なども載っていますが。これ,水研が企画したのですね。【水研が】多様な人を招くこと自体,時代の流れを感じます。意見の違いは違いとし…

クロマグロ捕獲枠をめぐる沿岸漁民の抗議

NZ先住民(マオリ)の法廷闘争を彷彿させる。 勝川俊雄さんのBLOG NZ政府が抱えたもう一つの訴訟が、先住民である。マオリの伝統漁業は、漁獲枠の取得要件を満たしていなかったので、マオリには漁獲枠が配分されなかった。新しい法律を知らないマオリは今ま…

6/23 「絶滅危惧種を喰らう」総合討論補足

Date: Sun, 24 Jun 2018 12:51:52 +0900 「分野の異なる皆様とご一緒でき、大変に刺激を受け、勉強になりました。」私も同感です。このような機会を頂き,お礼申し上げます。 一点だけ,総合討論でいいのがしたことを申させてください。 「生きるために必要…

環境に前向きな企業は「褒めて育てたい」。

Date: Fri, 22 Jun 2018 17:26:52 +0900(一部改変) あるジャーナリストが,ある生協のウナギ商法を批判しているようです(Facebookサイト)。 問題があるとしても,まずはこの生協と話し合うべきだと思います。彼らは環境省の「ニホンウナギの生息地保全の…

ころころ変わる大西洋のクロマグロの資源動向

ICCATの2017年報告書には【2009年にあと5年で枯渇とされ,2014年には史上空前の高水準とされたいずれとも】別の図が載っています。今度は直近年だけでなく,全体として資源量が上方修正されました。上記サイト末尾Figure 2の一番上の水色の線(Base case)を…

前向きな企業は褒めて育てたい

Date: Fri, 15 Jun 2018 09:51:17 +0900 もし,環境省が推奨するような企業の取り組みが環境団体に批判されるようなことがあれば,またまた,自然保護に企業は投資しなくなります。せっかくのCSRが逆効果になるようでは困ります。 かつてケナフの再生紙がそ…

6/29 海洋政策学会行事「第3期海洋基本計画」

6・29に標記行事があり,松田がパネル登壇します。 今回,第3期海洋基本計画に関する議論ということで,基本計画に書かれている水産関係のこと等を紹介し,最後に勝手ながら私見を述べることにしました。 気づいた点として,海洋基本計画(における具体的…

「それでも地球は動く」は科学者の原点

Date: Tue, 12 Jun 2018 08:10:59 +0900 最近感じること 私の科学者像の一つはガリレオの宗教裁判での「それでも地球は動く」と言った伝説です。権力や権威におもねることなく,真理を究めるのが科学者だと思っていました。 しかし,最近,それとは異なる感…

IUCNレッドリストの絶滅危惧種の定義は,絶滅リスクが高いことではない

Date: Fri, 8 Jun 2018 06:56:07 +0900 IUCNが絶対だとは思っておりません。彼らとは十分に議論したつもりです。 私の論点は,絶滅リスクが低いとわかっているものを載せる必要はないという点につきます。E基準だけで判断するならば,E基準優先が他の種を救…

ネオニコチノイドの議論

Facebook 2018年1月29日 もう2年以上前の日本自然保護協会主催の集会だが、総合討論の動画は面白かった。日本のパネリストの多くはネオニコの全面禁止を支持していない。聴衆の意見とのギャップさえ感じ、生々しい。生物の多様性も大事だが,農薬も多様性が…

ウナギのスーパーでの廃棄率が平均1%以下というのは,低いと思います

@matsuda_hiro 6月5日 毎日新聞 ウナギの廃棄率は平均して1%以下ですね。本当だとすれば、これ、他の食材に比べて多いのですか? アンケートで、正確な数値がわかりませんが、むしろ大切に扱っているということになるかもしれません。 ちなみに、絶滅危惧種…

クロマグロ漁獲枠配分のパブリックコメントへの意見

少し違いますが,本日締め切りの標記パブリックコメントに対して,大体以下の内容を私自身が投書しました。 1 意見の募集期間が5月29日から6月6日というのは行政手続法が定める30日間の要件をみたしません。7月1日に新しい管理期間が始まるからとい…

Global Fishing Watchのデータベース

Date: Wed, 16 May 2018 15:17:00 +0900 今度,Global Fishing Watch主催のWorkshopに招待されました。以下のサイトで漁船のVMSの航跡がわかるのですね (無料登録が必要)