2014-01-01から1年間の記事一覧

風発環境影響評価における他の事業との累積的な環境影響とは

2014年12月12日 10:43 (仮称)むつ小川原港洋上風力発電事業計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見 本事業の事業実施想定区域の周辺においては、既に環境影響評価法に基づく手続を実施している別の風力発電事業が存在しており、累積的な環境影響が懸念され…

雑誌「国際問題」11月号の捕鯨特集はバランスがよい

http://www2.jiia.or.jp/BOOK/ 全部の原稿が公開されています(今月だけかもしれない) これは豪州人も寄稿していて、児矢野さんはかなり批判的で、大変バランスが良いと思いました。 しかし、皆さん、調査捕鯨自体の正当性【の是非】ばかり議論しているよう…

保護区の隣に風力発電を

フレシマは電源開発が今夏に風発撤退を発表しました。 最も懸念されていたのはオジロワシです。事業者は詳細な飛翔図を別の地元専門家に調査委託しており、良いデータがとれています。ある専門家は「(餌となる)エゾシカの死体などが放置されれば衝突死が起…

再び中国漁船問題について

Date: Sun, 2 Nov 2014 12:33:11 +0900 1.【日本の】領海内【での中国漁船の操業】は当然違法、EEZ内もUNCLOS絡みで違法。 2.中国はアカサンゴを含む4種の宝石サンゴを附属書3に入れている。*1 これは、中国から輸出する時はCITES輸出許可書が、他の国か…

小笠原密漁船問題

Date: Thu, 30 Oct 2014 12:14:04 +0900昨日まで小笠原に行ってまいりました。 中国のサンゴ密漁問題は、小笠原の環境問題でもあります。大変由々しきことで す。滞在中も拿捕されていましたが、 1)100隻以上いる http://www3.nhk.or.jp/news/html/2014102…

風力発電 環境影響評価の迅速化とは

本来、スクリーニング程度でよい(不可逆的な影響が大きいとは思えない)風発事業が多々ある中で、EIA【環境影響評価】を義務付けられてしまった。だから前倒しをして「早く」建てる(手続きの簡易化ではなく早めるだけ。むしろ費用と手間はかかる)というの…

水産学会誌の議論

Date: Sat, 27 Sep 2014 15:53:28 +0900 日本水産中央研究所の永野一郎博士、東北海区水産研究所の柴田泰宙博士と私が共著で日本水産学会誌に寄稿した「ペルーアンチョベータの資源管理」では、ペルーがアンチョベータの漁獲割当量をIVQ(個別漁船漁獲枠)制…

環境影響評価 配慮書は必要か

Date: Tue, 16 Sep 2014 13:56:42 +0900 各地の風力発電にかかわっており、またNEDOのアセス迅速化委員も務めていますが、環境影響評価(EIA)の「配慮書」なるもの、先日初めて実例を見ました。あれではほとんど何もわからない。 配慮書って何なのか。戦略評…

知床岬先端ツアー

Date: Thu, 4 Sep 2014 15:07:48 +0900 http://www.47news.jp/localnews/odekake/2014/07/post-20140731161025.html 「昔ながらの昆布漁、知床岬先端部で見学 来月2回 初のエコツアー」 教育とは名ばかりどころか、一言も出てきていませんね。「教育目的」…

7.29ゼニガタアザラシ科学委員会・松田の意見

August 19, 2014 10:37 AM 【上記会合*1】ご苦労様でした。当日は委嘱状と会場案内が届いておらず、合同庁舎に行ってしまい、遅参ごめんなさい。 【スコットランド視察の教訓として、】一番大事なのは信頼関係ということだが、去年から【環境省が漁民に】約…

研究室仮移転のおしらせ

2014/08/23 10:57 横浜国大環境情報4号棟は耐震工事の仮移転のために、今月から年度末まで、以下のように仮移転します。その後、以下の場所に本拠を構えます。工事による移動期間:2014年8月〜2015年3月 研究室 →工事期間中 →工事終了後 松田 裕之 →総合研究…

共同漁業権海域の地図データベース

海洋保護区などで、共同漁業権の海域が保護区などといわれている。地図を見せてほしいと委員会などで頼んだが、情報はなかった。 しかし、ある人が下記の海保のデータベースサイトを教えてくれた(感謝!) http://www4.kaiho.mlit.go.jp/CeisNetWebGIS/ このメ…

8/29 横浜国立大学 「船舶・海洋への宇宙利用:モニタリングへの衛星利用」

日付訂正です。8/29の話ですが、下記行事を行います。第1回目は今年1月31日に神戸大学で開催しました。 http://www.maritime.kobe-u.ac.jp/news/2013/20140110.html 皆様の参加を歓迎します。http://risk.kan.ynu.ac.jp/matsuda/2014/140829Seminar.pdf 横浜…

フレシマの風力発電計画

Date: Wed, 16 Jul 2014 17:11:13 +0900 フレシマの風力発電計画、本日Jパワーが中止を表明したそうです。 記者会見では(風が最高に良い立地ではないので)投資効率が低いことを理由に挙げていたそうです。 野鳥との関係でいえば、私は十分可能な場所と今…

ユネスコMAB国際調整理事会の結果

Date: Thu, 12 Jun 2014 12:08:59 +0900 J-BR-netのみなさま (以下、松田個人見解です) 10日よりスウェーデンにて第26回MAB国際調整理事会(MAB-ICC)の審議が行われています。【】 エコパークの新規・拡充登録については11日(水)14:30-17:30(日本時…

知床科学委員会へ

【改正鳥獣保護法に即したヒグマ管理方針の見直しについて】そろそろ科学委員会も世代交代の時期を迎えていますので、若い世代が良い解を作っていただけることでしょう。 利用と保全の調和をどのように図っていくのか、これは地元が決めることです。それが世…

7/24 トド管理の見直しに関する意見交換会

公開の会合ですが、出席には事前登録が必要なようですので御承知おきください。 http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/sigen/140710.htmlトドは、これまで個体数の回復を考慮しつつ、科学的根拠を踏まえ、漁業法に基づく採捕制限が行われてきました。その結果…

知床科学委員会での議論 シマフクロウ問題

Date: Sat, 12 Jul 2014 18:37:32 +0900 (JST) 科学委員会 関係各位 11日科学委員会終了後に行われたシマフクロウ自主勉強会は、大変実り多いものでした。 なぜ、これが、環境省が位置付ける行事にできなかったこと、また座長自身が呼びかけていただけなかっ…

知床科学委員会での議論 核心地域の観光資源化

Date: Sat, 12 Jul 2014 18:29:51 +0900 (JST) 科学委員会各位 私も【】利用自体を否定するつもりはありません。しかし 11日の科学委員会において、環境「教育」の名のもとに、世界遺産核心(A)地域における「観光資源化」が、他の地域と全く区別せずに検討…

PD公募 気候変動統合策 生態チーム

Date: Thu, 3 Jul 2014 09:32:51 +0900 下記の研究費によるポスドクを探しています。 平成26年度環境研究総合推進費「気候変動の緩和策と適応策の統合的実施研究に関する検討」で 「 生態系保全による緩和策と適応策の統合や地方自治体における実施に関する…

7/15 横浜国大勉強会 自然保護区国内ネットワーク

Date: Wed, 9 Jul 2014 18:10:06 +0900 下記のセミナーを行います。参加歓迎します。7月15日 15-17時 横浜国立大学 工学研究棟(S7-1)7階講義室(海センター隣) http://www.kaiyo.ynu.ac.jp/access/access.html http://www.kaiyo.ynu.ac.jp/access/accessm…

「南アルプス」及び「只見」のユネスコエコパークへの登録決定について

平成26年6月11日(水曜日)(現地時間)、スウェーデンで開催されている「第26回人間と生物圏(MAB)計画国際調整理事会」において、「南アルプス」及び「只見」のユネスコエコパークへの新規登録が決定されました。 なお、「志賀高原」(群馬県、長野県)の…

ユネスコエコパーク 志賀高原拡張登録が承認された

平成26年6月12日(木曜日)(現地時間)、スウェーデンで開催されている「第26回人間と生物圏(MAB)計画国際調整理事会」において、「志賀高原」のユネスコエコパークへの拡張登録が決定されました。 林野庁 http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/sin_riyou…

6/20 横浜国大セミナー 知床博物館 中川元さん

2014年6月20日(金)10:00-11:30 横浜国立大学 環境情報4号棟201室(宮脇昭名誉教授メモリアルルーム) 講師:中川元氏((公財)知床自然大学院大学設立財団) タイトル:知床の歩み-開拓地から保護地域へ- 要旨:今年、知床国立公園は指定50周年を迎えた。…

0.4羽の衝突死リスク

Date: Wed, 21 May 2014 09:41:19 +0900 根室のフレシマの風発事業に関して野鳥の会が反対声明を出したそうです。 http://www.wbsj.org/activity/press-releases/press-2014-05-19/ 事業者側だけでなく反対する側も定量的な衝突リスク評価を行いだしたことを…

どこまで本気? 水産資源管理あり方検討会

Date: Mon, 21 Apr 2014 15:00:49 +0900 【以下の】感想を拝見しました。 全体的に、議論というよりも結果報告のような今回の検討会だったと思います。 IQ制度については、「できそうなものから取り組んでいくことで検討してはどうか」、というのが水産庁の…

北海道ヒグマ保護管理計画

(Twitterより) 北海道ヒグマ保護管理計画,昨年度末にようやくできました。松田『生態リスク学入門』『なぜ生態系を守るのか(立ち読みサイト)』に書いた「ウェンカムイ(問題グマ)管理」の理念が実現しました。問題は実施体制です。

国際捕鯨裁判の意味

(Facebookより一部加筆) 叱責の首相・釈明する担当者… - 朝日新聞デジタル (http://www.asahi.com/ ) http://t.asahi.com/edq3 やるべきポイントは7つあります 1.首相の叱責など、公にすべきことでも、報道すべきことでもない。日本は不本意な判決でも…

水産資源・海域環境保全研究会のFacebook開設

私が会長を務めている一般社団法人水産資源・海域環境保全研究会のFacebookを立ち上げました。日本の漁業制度の見直しの重要な時期、どしどし情報を発信していきます。https://www.facebook.com/coframe.jp

水産資源管理のあり方検討委員会

昨日、水産庁で水源管理のあり方検討会を傍聴してきたひとからの情報です。 議事録は後日出ると思いますので、私の印象に残ったことと感想だけ報告させていただきます。 当初、30人程度の傍聴を予定していたようですが、100人を超える傍聴者がいたため、会場…