2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

東京工業大学大学院講義レポート課題

11月10日(木) 17日(木)松田 裕之講師(横浜国立大学 環境情報研究院)「環境・生態リスク評価と意思決定」 レポート課題 環境行政(例:自然再生事業、さまざまな開発事業の環境影響評価)の合意形成には(自然)科学者が科学委員会(有識者検討会など)…

コホート解析による水産資源量推定の問題点

Date: Tue, 29 Nov 2005 12:15:53 +1200 松田です (A)「VPAは資源の一部分しか見ていないのではないだろうか,という気持ちが沸くのも理解できます。」 (B)「すなわち,VPAから得られる親魚量と加入量の関係の「切片はプラス」という説です。」 このAとBは…

東大海洋研シンポジウム「低水準期にある浮魚資源の管理」 (2)

Date: Sat, 26 Nov 2005 15:15:52 +1200 皆様 シンポで私が驚いたことが2つあります。 (1)研究者の見解があまりにも違っていたこと、 (2)【漁業者】の「マイワシも増加期に転じたら漁獲量規制(操業規制)をしてもいい」 という○○さんの指摘に対して …

ある学会の選挙投票について

Date: Mon, 21 Nov 2005 10:28:43 +0900 私の理解では 料金別納というのは、 まとめて 郵便局で出して,その際に数えてもらって,送付側がお金を払います。普通に届くというのは、いわゆる料金未納郵便も届けるということではないでしょうか(要確認)。だと…

ある出版社への書簡

【知床の企画】ざっと拝見しましたが、漁業、エゾシカ狩猟、先住民など、人と自然の関係によって成り立つ自然という側面がほとんどないですね(仕方ないですが)。漁業は今後も続けるが、これは貴重な自然に対する脅威という認識に(読者は)なりそうです。…

松永澄夫編『環境:安全という価値は・・・』

Date: Wed, 23 Nov 2005 17:15:13 +0900 (長文失礼)【11月21日に引き続き上記書籍の紹介です。】本書を編じた東大文学部の松永澄夫さんは、「厄災の種別」のという節の中で自然と(他の)人間が、恵みであると同時に危険なものになりえると論じ、安全優先…

石川統先生のご冥福を祈る

Date: Thu, 24 Nov 2005 17:47:35 +1200 東京化学同人 生物学大辞典 係 御中 辞典項目執筆のお話、謹んで承りました。本日、編集代表者の石川統先生の訃報を知りました。あまりのタイミングに、ただ呆然とするばかりです。大変でしょうが、この辞典を発刊す…

11/22 COE公開講演会のお礼

Date: Wed, 23 Nov 2005 16:58:10 +0900 11月22日の第24回COE公開講演会「長期生態科学研究の現状と展開−丹沢山地での可能性」は、約60名の参加者が集まり、予定を30分超過して4時間もの間,活発な議論が行われました。案内が遅くなったにもかかわらず、…

健全な生態系とは

Date: Tue, 22 Nov 2005 10:57:53 +0900(一部加筆) ○○さん、 健全な生態系 が 「生物が機嫌よく繁殖する状態」とは限らないと私は思います。 単純に言えば、環境収容力限界の生物はかなり不自由に生きているわけで,個体数が少ないほうが餌も住み場所も豊…

松永澄夫編『環境:安全という価値は・・・』 書籍執筆紹介

松永澄夫編『環境:安全という価値は・・・』東信堂 という本を出しました。去年東大文学部哲学で行った多分野交流演習をまとめたもので、私は 松田裕之(2005) 環境リスクとどうつきあうか? クマとの共存などを例に. P137-166 という部分を執筆しました。そ…

11/22横浜国大公開講演会と長期生態研究の重要性

Date: Mon, 21 Nov 2005 02:53:58 +1200 国大生態関係各位 11・22の下記公開講演会が火曜日に迫っています。皆さんに再度の参加を呼びかけます。もちろん、学外からの参加者も歓迎します。 わが横浜国立大学は、植生調査の理念・方法論・その実践活動を…

今のポスドクは兼業しないから、永久職につけないと潰しが利かない。

Date: Sat, 19 Nov 2005 12:03:47 +1200 ○○さま 【まだPDの任期があるうちに私立大学に】応募してもよかったですよ。次からやってみましょう。とにかく、今の世の中、まずpermanent jobをgetすることです。いくら優秀でも、PDを続けていて就職があるとは限り…

講演予定内容

生物多様性保全の意味(千年紀生態系評価) 絶滅危惧植物の判定基準(愛知万博の教訓) エゾシカ保護管理計画 知床世界遺産の論点 ヒグマの保護管理計画 国連海洋法条約に基づく許容漁獲量制度 リスクマネジメント手続きの流れ

12月5日 大阪大学(中の島)特別講演会

以下の案内を転載します。 文部科学省 科学技術振興調整費による新興分野(高度環境管理)として採択されました「環境リスク管理のための人材養成」プログラムが、日本リスク研究学会によるご支援のもと、平成16年10月より開始されています。 今年度も多くの…

専門家への質問

Date: Mon, 14 Nov 2005 07:56:38 +1200 矢原さん c○○さん、○○さん、○○さん ブログのお返事ありがとうございました。 野鳥の会などの市民モニタリングを褒めていますが、○○さんが担っている海草モニタリングも世界中で(日本でも)輪を広げつつあります。Je…

横浜国立大学「教員のための公開授業」

横浜国立大学 平成17年度「教員のための公開授業」 FD推進部会 FD(ファカルティ・ディベロップメント)推進部会では、教員の皆様の授業改善に役立てていただくために、以下の日程で「教員のための公開授業」を開催いたします。 ふるってご参加ください。授…

海洋研シンポジウムで議論されたABC決定規則の問題点

Date: Sun, 13 Nov 2005 12:22:52 +1200 皆さん 【海洋研シンポジウムでは研究者と漁業者というより、研究者間での認識の相違が大きかったという指摘に対して】なるほど、ありがとうございます。用いる前提によって大幅にABC(生物学的許容漁獲量)が変わる…

「海が壊れる」を信じた?Y日記

2005.11.11付けの矢原徹一さんのY日記には、DIVERSITAS(生物多様性研究ネットワーク)第一回国際会議でJane Lubchencoさんによる基調講演「科学と社会:生物多様性科学の必要性と有効性をめぐる理解の溝」があり、科学者の役割として「知らせること」の重要…

サイモン・レヴィン京都賞講演会(2)

Date: Sun, 13 Nov 2005 13:05:51 +1200 ○○様、みなさま、こんにちは。 今日は大阪、リスク研究学会です。参加者160人ほどの学会で、思ったより小さな学会でした。(これでも例年より少し多いとか) 少し補足します。サイモン・レヴィンはモラル形成過程の動…

京都賞サイモン・レヴィン博士の受賞記念ワークショップ

Date: Sun, 13 Nov 2005 00:05:01 +1200 京都賞サイモン・レヴィン博士の受賞記念講演会(ワークショップ)に参加しました。 今日のワークショップは下記のような題名でした。企画者の巌佐さんは基礎科学・生命科学部門の受賞者であるサイモン・レヴィンが社…

東大海洋研シンポジウム「低水準期にある浮魚資源の管理」

Date: Fri, 11 Nov 2005 20:04:53 +1200 皆様、今日は東大海洋研シンポジウム「低水準期にある浮魚資源の管理」の総合討論で、活発に議論いただき、ありがとうございました。【】明日京都賞を受賞するアメリカの数理生物学者サイモン・レヴィン博士は、「持…

中西準子さんが松井三郎さんを反訴

中西さんが松井三郎さんに訴えられていた件については、今までにもいくつか書きました(2005.11.6、2005.11.4、2005.5.8、同じく5.8、2005-04-11)。そのいずれも、おもに原告松井さんの側のプレスリリースにあった第2の訴状理由を問題にしてきました。肝心…

自然の権利運動について

Date: Wed, 26 Feb 2003 11:19:19 +0900(2年以上前の書簡だが、未公開だったので公開する) 2003年2/25に外務省が開く捕鯨問題のシンポジウムに、捕鯨に理解を示す立場から、自然の権利運動の創始者であるクリストファー・ストーン氏が講演されることを知り…

生物多様性保全の根拠 RSBS報告書訂正希望

○○様 サステナビリティの科学的基礎に関する調査(2005)のRSBS報告書、送付ありがとうございました。 よく確認できなかったのですが、私が「友人との付き合いで、損得勘定のもと、役に立たない人をすべて切り離すことはしないであろう。しかし、生物とのつき…

学問の自由の砦としての京都大学の終焉

Date: Mon, 7 Nov 2005 09:43:46 +1200 選考委員の自然科学部門の顔ぶれを見ると、村上陽一郎さんも養老孟司さんも元東大教授です。毎日新聞で書評を書いた藤森照信さんは現役の東大教授。中西さんは東大で長年助手をやっていて、「環境リスク学」によれば首…

毎日出版文化賞の選評

すでにご存知かもしれませんが、中西準子さん「環境リスク学」が、第59回毎日出版文化賞(自然科学部門)を受賞しました。米本昌平さんの選評にある「結果的に、日本のアカデミズムの欠陥をあぶり出す、著者の生き方がここにある」という言葉は、以前、○○さ…

まるごと保全協会

Date: Wed, 19 Oct 2005 12:42:37 +1200 ○○様 ありがとうございました。 さて、年明け頃に湯本・松田編「世界遺産がシカを喰う:シカと森の生態学」が文一総合出版から出る予定です。昨年秋の大台ケ原シンポジウムの講演録です。昨日改めて全体のゲラを読み…

中西準子「環境リスク学」が第59回毎日出版文化賞に

皆さま 中西準子さんの「環境リスク学」が優れた出版物の著編者、訳者、出版社を顕彰する第59回毎日出版文化賞(特別協力=大日本印刷株式会社)をめでたく受賞されたようです。他には以下のかたがたが受賞されたそうです。 <文学・芸術部門>半島を出よ …