NHKラジオ「マグロ問題」

Date: Tue, 5 Dec 2006 17:14:12 +0900
関係各位(BCC発信で送っています)
 明朝 NHKラジオで下記のようなインタビューが放送される予定です(想定問答原稿)
 【ある雑誌からもこの件で原稿を依頼されましたが、】マグロを食べずにイワシを食べようという主張では、日本のリーダーシップを発揮できるとはいえないといわれて、没になりました(ご意見いただいた方に感謝します)。また、別の媒体を探します。

Date: Tue, 5 Dec 2006 23:36:50 +0900
 明朝 NHKラジオで下記のようなインタビューが放送される予定です
○番組 ラジオあさいちばん NHKラジオ第1放送 コーナー  ニュースアップ
○放送日時 12月6日7時20分頃から約8分間 聞き手 木村知義キャスター
想定問答
○マグロ資源の現状
 確かにマグロ資源は減っているので、資源管理は必要である。ただし、ミナミマグロ絶滅危惧種の最高ランクにのせるほどではないことは、世界のマグロ資源学者の意見が一致している。シロナガスクジラは第2ランクです。まして、マグロ漁業そのものを否定するのは、行き過ぎである。ミナミマグロも大西洋クロマグロも、漁獲割当量をゼロにはしませんでした。
○マグロの漁獲量問題が急浮上した理由
3つあります。一つは漁船が多すぎて、長期的に乱獲に陥っていたこと。第2にミナミマグロ漁獲量をごまかしていたこと。第3に海外の需要が増えてきたことです。ごまかしは日本政府も認めざるを得ませんでした。
○適正な消費
やはり、日本人はマグロを食べ過ぎている。持続可能な供給量からみて、マグロは贅沢品として食べるくらいでちょうどよい。水銀値も高いですし、山里の民宿までマグロの刺身を出すのは考え物です。
○実効ある規制方法
 ①マグロの資源管理において、最大の問題の一つは漁船の過剰である。思い切って、世界全体のマグロ漁船の数をへらせば、管理もうまくいきやすい。ただし、海外に転売するのでは意味がありません。
 ②漁獲量の過少申告が大問題になっている。これは日本の漁業にとって大きな損失でした。日本が率先して管理すれば主導権をとれたところを、信用を大きく損ないました。マグロ資源の危機よりも、そちらのほうが痛手です。政府が比較的早く調査して認めたことが、せめてもの救いです。
 ③最大の輸入国、日本には、マグロ・ロンダリングなど生産国をすり替えた不正なマグロが大量に輸入されている。不正に獲ったマグロを輸入しない責務をまっとうしなければならない。OPRTといって、すでに日本はその取組みを進めています。
○世界の魚介類消費量の増加について
 40年で3倍以上という急増ぶりである。マグロのような上位捕食者は確かに減っていますが、カタクチイワシやサンマは大量にあります。世界の食糧問題のなかで、農産物よりはるかに将来性があるといえるでしょう。持続可能な資源利用と環境保護を一体のものとして取組み、魚を健康食品として位置づけて世界に広めれば、マグロを始め魚介資源の有効利用は持続できる。付け加えれば、漁業者と消費者を結ぶ流通が環境と健康に取り組むことが必要です。今回のマグロ騒動でまた一儲けしようなどと考えず、日本人の魚を守るために今こそ努力していただきたい。

Date: Wed, 6 Dec 2006 08:31:01 +0900
○○様
 このインタヴューは札幌出張中に行われましたが、携帯電話でなく有線電話と言われて、空港から札幌駅近くのNHKに飛び込み、受付の電話で取材を受けました。こんなことは初めてだと受付も言っていました。
 たしかに、最初は雑音が気になりました【】。

Date: Wed, 6 Dec 2006 08:43:25 +0900
○○様
お早うございます。(時代の)「旬の魚」論(The height of the decadeかな)【褒めていただき、】意を強くしました。

マグロだけではなく、日本沿岸でとれる旬の魚を食べよ!まさに正論です。○○○ももちろん、同じ考えです。これからの魚食文化を考えるうえでの、具体的なメッセージがたくさん発信された、よいコメントだったと思います。

Date: Wed, 6 Dec 2006 10:13:01 +0900
水産業界】○○さま
ご意見ありがとうございました。

②まぐろの水銀の許容量は専門家の方に委ねるといたしまして、米国では【NGO】が戦略として水銀問題を煽っているという現実があり、・・・今年の夏くらいに米国の【学界】が、このような活動に対して、むしろ魚食のメリットを国民から奪うことにより国民の健康にマイナスの運動であるとして自粛するよう促しております。

 ありがとうございます。是非情報をください。 マグロの水銀は知りませんが、たしかサケについては不飽和脂肪酸の健康効果のほうが大きいことが昔、米国リスク学会でも報告されています。この時期にあえてこれを持ち出したのは、便乗値上げを警戒したからです。
 【ご指摘どおり】環境を守るには、経済から変えないといけません。今の経済(魚の流通)は、時代に即して変えるべきだと思います。どう変えるか、それを漁業経済の専門家と業界のかたがたに考えていただきたいと思います。