世界の森林は一部地域で回復しつつある?

Date: Thu, 22 Mar 2007 17:46:27 +0900*1
○○さん 松山空港より松田です
 お返事遅れてごめんなさい。また、あなたの悩みを放置してごめんなさい。学会に来ると、いくつかアイデア仕入れることができました。
 これは2週間前に聞いたことですが、世界の木材需要が増え、日本の林業も少しだけ有利になっているらしい。こういうときこそ、FSC(Forest stewardship council)または何らかの認証制度のチャンスができると思います。
 昨日学会で聞いたことですが、熱帯地方では依然として森林伐採が進んでいるものの、温帯(中国、韓国、北米など)では森林面積が増加に転じたと聞きました。講演者(佐竹暁子さん)はこれを農地放棄と森林回復の性だといっていました。彼女は森林地、農地、耕作放棄地の面積変化の数理モデルを作って面白い研究を紹介していました。
Date: Sat, 24 Mar 2007 08:40:48 +0900
 【佐竹暁子さんの】宮地賞受賞講演、興味深く拝聴しました。 まだ、大いに改良する余地があると思いましたが、森林、農地、耕作放棄地のダイナミクスという観点は大変斬新でした。今後の日本の中山間地問題 および 林業問題 を考える上で、大いに参考にさせていただきたいと思います。
 まだ講演を聴いただけの感想ですが、耕作放棄地問題と林業問題は分けて考えたほうがよいのではないかと思いました。 たしかに森林伐採で農地を開墾し、現在では耕作放棄地が森林化しているかもしれませんが、これが循環するほどの長期間で動態が維持されているようには(素人目には)思えません。その森林が再び耕作地になるという定常過程があるというよりは、条件の相違によってU字型の変化(逆U字ではないと会場のあちこちで囁かれていたようです)が時代をずらして生じているという理解です。【】
 参考までに、日本の超長期ビジョン検討会での議論の内容を紹介します。私が話した第6回は海洋ですが、そのほかのところに森林もあります。
Date: Sun, 25 Mar 2007 15:39:20 +0900
 国連大学では里山里地Subglobal Assessmentを始めたようです。【】
 耕作放棄が本当に日本の生物多様性の危機なのか、外国の研究とはだいぶ認識が違うかもしれません。

*1:2007.6.10掲載