学会発表などで「あがってしまう」人へ

Date: Sun, 23 Oct 2005 11:05:15 +1200
 ○○君を「面接の達人」にするべく、皆さんご助言よろしくお願いします。あの話し方では、内容がよくても、面接で損をすると思います。
 カラオケは上手にできますか?国語の朗読は得意でしたか?英語の論文朗読は?子供に上手に絵本を読み聞かせできないと、子育てでも困ります。子供の知力と情操を大きく左右するでしょう。
Date: Sun, 23 Oct 2005 14:54:29 +0900 (JST)
○○さん、皆さん
 自分で経験を重ねること。リハーサルは大切です。また、うまい人の発表を真似したり、反面教師にすることも大切です。スライドの作り方など、覿面です。中身を盗むのは盗作ですが、表現方法はどんどん真似してください。
 あがるのは普通です。その対策を立てないのは本人の責任です。私も、若い頃は上がり通しでした。今でもあがることはあります。特にテレビ撮影は苦手です。あがらないようにするというのではなく、雰囲気に呑まれてもそれなりに力を出す、言いたいことを言う訓練をつむことです。(昔)中日にいた星野監督が選手に「プレッシャーを楽しめ」といいました。これはあがるなという意味ではありません。高校野球などで、一見冷静でも、あるいは笑顔を見せていても、実は頭の中は真っ白で、無策のうちに連打を浴びる投手がいたりします。あがらないようにしても、実力は出せないのです。
 1992年の冬季五輪で、フィギュアスケートの金メダル候補だった伊藤みどりは、本番でまぶたをはらして登場し(たぶん、一睡もできなかったのだろう)、散々でした。そのあとのインタビューでI feel pressureと英語で答えていました。英語で答える準備はできていたが、やはり本番には弱かった。
 最近の日本のスポーツ選手は変わったと思います。水泳の北島康介はけっして試合前にリラックスしていないと思います。テレビで見ていても、凄まじい集中力の持ち主と感じます。本番で実力を100%出せている。そしてそのあと、「チョー気持ちいい」と言い放てる。
 話がそれますが、これはコーチが変わったのかもしれません。昔の日本のコーチは実力もないくせに実力ある選手に威張り散らし、勝手に金メダル○個などと目標を新聞に公約し、選手の自由を奪っていた。たぶん、この不条理が減ったのだと思います。昔、柔道の山下泰裕が監督として五輪(たぶん1996年)に行ったとき、新聞が期待ほど金が少なかったと文句を言ったら、「選手はよくやった。胸を張って帰りたい」と答えていました。昔の選手を褒めずに謙遜しか言わぬコーチなら考えられないコメントで、時代は変わったと思いました。彼は選手としても超一流の国民栄誉賞でしたが、この応対を聞く限り指導者としても立派な人だと思います。
 イチローゴジラ松井のような名選手でも、日によって好不調の波がはっきりあります。あれは体調のせいだと思います。寝不足や疲労などは、精神力だけでは補えないのでしょう。体調を整える努力を尽くしているはずですが、それでもままならぬほど、微妙なものがあるのだと思います。
 あと、人のやらない対策を少しやるなどして、安心し、自分を納得させることが重要です。これはリスク管理でも同様で、絶対安全にこだわって不安を持ち続けるよりも、他人よりもある程度万全を期していれば、それなりに納得がいき、精神的にも楽でしょう。
 長文の説教ごめんなさい。あくまで私個人の経験でした。