COP10数値目標のおしゃべり

Date: Mon, 1 Mar 2010 13:47:32 +0900
 私の予想では、COP10の結末はCOP15と同じで、事実上の決裂です。
 関係者の議論は途上国はRealistic、先進国(日本も含めて!)Ambitiousといわれて、この二つが対立物のように議論されています。【COP10の議論で】もAmbitiousとはPhisically Achievableでなければいけないとは書かれていますから、ご指摘の乱獲された資源の【短期間での】回復は不可能と言うべきですね(多少表現が弱まるだけでしょうが)。漁獲圧を半分にすることは物理的に可能と判断されるでしょう。ただし、まだMSY以下の漁獲圧と分析されたものもWormらにありますので、全部を半分にする必要はないはずです。この点はきちんと言っておきましょう。
 本当に深刻なのは、国内かもしれません。EUは、2020年までにEU内部の生物多様性喪失を止めるという文書を準備するらしい。日本も同じです。COP10では世界全体でそれを言うかの対立がありますが、少なくとも、先進国は国内では止めないといけないでしょう。CO2の25%削減と同じく、これらは海外への公約になります。
 その意味【何をしなければいけないか】が、日本政府にわかっているとは思えませんが、そのまま進んでいます。日本は議長国ですから、「まず隗より始めよ」ということになるでしょう。
 ばかばかしいので、私は数値目標のおしゃべりに付き合うつもりはなくなりました。日本政府が反対するなら、言うのは義務でしょうが。
 科学者組織DIVERSITASの運営委員会の意見は、非現実的な空文句を避けると言う点に限れば大体私と同じです。しかし、CBD事務局【の態度は知りません】