アイスランド紀行

2006年6月18日−23日
 アイスランドの旅が終わった。一言で言えば、人間の自然破壊の重みを痛感した。この不毛な大地は、8世紀頃に入植するまでは、25%がBirch(樺)林だったのだ。10万km2にわずか5万人しかいなかったのに、これだけ不毛の地になるとは。空港について一面の原野を見たときは、単に寒帯のせいだと思っていたが、これも僅かな人が放牧でなした業と聞くと、ただ呆然とする。機内で読んだ地球研叢書「シルクロードの水と緑はどこへ消えたか?」(日高敏隆中尾正義編)の自然破壊と重なり、何とも言えない気持ちになった。それでも、地球の裂け目という世界遺産の価値は変わらない。