ワシントン条約締約国会議の附属書改正提案

Date: Mon, 28 May 2007 11:15:31 +0900
トラフィック第14 回ワシントン条約締約国会議の附属書改正提案に対する見解を興味深く拝見しました。賛成と反対が適度に混ざっていて、是々非々の姿勢がよくわかります。
 その都度、このような見解をまとめても良いかもしれませんね。以下の提案15,16はTRAFFICと同じではありませんが、やはり、バランスをとることが大切です。以下を私の個人見解として紹介します。

第14 回ワシントン条約締約国会議の海洋生物の附属書改正提案に対する見解
オランダ、ハーグ2007 年6 月3 日〜 15 日

  1. 海洋生物についてはFAOの検討結果を尊重するという覚え書きがあるのに、FAOの意見を明確な根拠なく覆すものが多すぎる。両者の議論を深め、合意の上で掲載作業を進めるべきである。
  2. EUは30カ国近くになり、おおむね一致して投票行動をしているが、域内では附属書Iに掲載されても自由に貿易されている。これはCITESの趣旨に反する。欧州連合EU)域内の取引も国際取引として制限するか、EU全体として一票とすべきである。実際に、下記のニシネズミザメやアブラツノザメはEU内の取引が北大西洋個体群への脅威になっていることが最大の問題である。
  • 提案15[ドイツ(欧州共同体加盟国を代表して)]ニシネズミザメLamna nasus の附属書IIへの掲載。 反対
  • 提案16[ドイツ(欧州共同体加盟国を代表して)]アブラツノザメSqualus acanthias の附属書IIへの掲載。 反対
  • 提案17[ケニア、米国]ノコギリエイ科全種Pristidae spp. の附属書Iへの掲載。賛成
  • 提案18[ドイツ(欧州共同体加盟国を代表して)]ヨーロッパウナギAnguilla anguilla の附属書IIへの掲載。賛成
  • 提案19[米国]Banggai Cardinal?sh Pterapogon kauderni の附属書IIへの掲載。反対
  • 提案20[ブラジル]ブラジルのアメリカイセエビPanulirus argus とP.laevicaudaの附属書IIへの掲載。反対
  • 提案21[米国]サンゴ属全種Corallium spp. の附属書IIへの掲載。反対

(以上)