日本の生物多様性喪失速度は加速しているのか?

Date: Thu, 18 Feb 2010 17:40:24 +0900
 昨日の環境省生物多様性総合評価検討委員会で 場違いだったのは私のほうだったようです。お邪魔しました。私の周囲では私のスタンスを支持していただいている方が多いと思いますが、あの場では違いましたね。私が退場すべきなのでしょう。
 維管束植物を見る限り、絶滅速度は減っているでしょう。【】これは保護の成果だと思います。シカの食害などで新たな絶滅危惧種は増えましたが、絶滅した種はわずかでしょう。悪くなったところより、ましになったところのほうが多いです。
 海産魚類で絶滅危惧種と呼ばれているものは、ほとんど過大評価です。ザトウクジラとかクロマグロとか、長期の累積漁獲尾数より減った数のほうが多い数字を作っている。再生産がマイナスなら、乱獲のせいではないのだが。
 貝類のほうが緊急でしょう。それでも、巻貝類全体に絶滅の恐れがあったTBTを規制して、以前ほどではないと私は思います。
 減速したと言うのは、多様性としては悪くなり続けていると言うことですがね。水質などは、より悪くなったところより、平均値としてはよくなったと思います。

Date: Thu, 18 Feb 2010 22:13:01 +0900
 絶滅種の数はRDBにでていて、それがいつ絶滅したか(そして、まだ絶滅と判定していないが、将来2000年代に絶滅したと判断されるものはどれくらいか)をみれば、わかるでしょう。

 【たしかに、ほとんど数株しか残っていない種で、うっかりした切り払いなどによってでさえ絶滅してしまう植物がたくさんあるというのは】そう思います。ですから、2020年までに多様性喪失を止めるなどと言う目標は日本でさえ不可能だと私は言っています。上記のものは、公共事業を全部止めて保護しても、完全に絶滅を止めることはできません。
 【問題のある公共】事業は以前よりずっと減っていると私は思いますが、もちろんなくなったと言うつもりはありません。

Date: Sat, 27 Feb 2010 11:26:02 +0900
 【過去50年間前後の間に,信頼できる生息の情報が得られていないという絶滅】の要件はたしかIUCNのRedlistでは明記されなくなったと思います。絶滅については慎重に判定すると思いますが、最近でも絶滅と断言できるものは絶滅と判定するように思います(要確認)。
 「生物多様性喪失の速度」の定義がされていないのですが、私は、絶滅速度が一つの有力な指標となると思います。ただし、ご指摘どおり最近絶滅した種数はわかりません。2000年にはあったけど、今は絶滅したかもしれないと言う種の数が指標になるでしょう。 「バブル期ほどではない」というのは、減速(下向きから上向きに変わったのではなく、速度が減速した)していて、個々の絶滅危惧種の個体数は減り続けている(リスクが増大している)ということでしょうか。
 まぁ、生物多様性条約は、気候変動と違い、計れない指標を目標にしていると言えるかもしれませんね。
 減速するか減少を止めるかというスコラ論議ではなく、計れる指標を出すことが大切かもしれません。