生物多様性オフセット指標としてのEcological Footprint

Date: Thu, 19 Aug 2010 09:12:07 +0900
いよいよCOP10が近づいてきました。

生態リスクCOEでは、以下の第50回公開講演会を開催します。
http://d.hatena.ne.jp/hymatsuda/20100812
「エコロジカルフットプリントと日本の責任」
伊波克典氏(Research Economist, Global Footprint Network)
日時:2010年8月28日(土)14:40-17:00
場所:横浜国立大学環境情報研究院3号棟1階101室

EF報告は、生物多様性総合評価(GBO)、生態系サービス評価(MA)と並ぶ価値があると思っています。その勉強会の前座として、私は以下の【発表を準備しました。「生物多様性条約の評価指標、Cap & Trade指標としてのEFの可能性」】 要するに−−−
生物多様性を守るには、環境負荷を減らす、絶滅危惧種を守る、地域の自然を守るという3つの使命があり、前2者は広域的な使命である。環境負荷の指標としては、生態系サービスとEcological Footprintが考えられるが、後者のほうが定量的かつ地球規模(消費者視点で可能になった)と言う点で優れている。また、CO2排出削減との親和性も高い、という主張です。
 生物多様性の指標としては普通種も考慮したLiving Planet Indexもありますが、私は普通種を守るのは地域の問題であり、CBDの使命としては地域活動を奨励するに留め、目標を条約で決めるようなものではないと思います。それに対して、絶滅危惧種を守ると言うのは、地域だけの問題ではなく、広域的課題だと思います。これについては、絶滅リスク評価が良い指標になると思います。(この点は、日本船舶海洋工学会IMPACT部会の取組みhttp://d.hatena.ne.jp/hymatsuda/20080413と共通します)
その上で、EFの役割と問題点をまとめて、【上記勉強会で提案します】。関心ある方の参加とご意見をお待ちしています。