地域おこし協力隊事業としての羅臼シマフクロウ観光

Date: Wed, 6 Apr 2016 12:43:00 +0900
【ご指摘通り】自然保護と観光振興の両立は重要な点と思います。
羅臼の民宿でのシマフクロウ観光について】ストロボがたかれないように工夫している点は存じているつもりです。【】無法地帯状態よりかなり良い点に異論はありません。
 他方、観光協会の【】、保護増殖事業をはじめとする、自然保護の取り組みに対する理解が(決して観光と矛盾するものではありません)、残念ながらかなり希薄だという印象を、今回さらに強くしました。
 朝日新聞【】の3つの記事を比較すれば明白です。

  • 2015.12.5付】の記事は、あの宿の見せ方を全面的に賛美していました(環境省の役人がほめたとすれば、無理もありません。)
  • 2016.3.10付】の記事は、環境省の方針が餌付けをやめさせる方向へと変わった直後でしたが、まだ羅臼のやり方に味方していたと思います。ただし、その方法が妥当である根拠を求めていて、「イエローストーンでも餌付け」を引用したのだと思います。【この部分は4.2付で訂正記事が掲載された。】残念ながら、世界遺産を持つ羅臼観光協会として、まずかったと思います。少なくとも、結果として極めてまずい事態を招いたことは明白でしょう。
  • 2016.4.2付】の記事(梶さんと早矢仕さんの対談)では、明白に現在の餌付けを批判する記事に舵を切っています。【】自然保護について深く考えていなかったことで、結果として環境省にもこの記者にも見放されてしまった。

 環境省も餌付けを直ちに禁止とは言っていません。また、年末の記事が出たり小屋を増築したりするまでは、黙認していたことは事実だと思います。【】両立は悩み多き場で、理想通りには進みません。しかし、問題があるが黙認されていることと、大々的に自慢できることは違います。その違いを理解すべきだったと思います。
 環境省の今回の方針が出るまでは、餌付けを当面継続しつつ、その収益を保護事業(たとえばシマフクロウの生息場所にさらに立ち入る人への対処広報費用)に充て、客に保護事業の説明をしていただくことがよいかと思っていました。私のWebronzaの記事でCAMPFIREを引用したのもその意図でした。【】当時は観光協会もそのような考えには同調されなかったと思います。【】
 【この民宿で】もっと保護増殖事業や野生動物の餌付けがなぜ問題かも併せて客に説明いただけないかと思っていました【】。
 繰り返しますが、【】環境省が出した方針と異なる地域おこし事業を続けるという状態は、【】町の将来に良い影響も与えないと思います。JALパックもすぐに宣伝をやめたと聞いています。【】