9.13-14 横浜国大食物網国際Workshopのお知らせ

Date: Sun, 10 Sep 2006 19:14:48 +0900 (JST)
jeconet biomath, biometry, wildlife, Suisan-kaiyo. kaiseki各位(重複受信のかたはお許しください)
9月8日に横浜国大−国環研での今年度からの環境リスク関係の新組織設置にともなう「第1回合同ゼミ」を開催しました。他のリスク関係の関係機関も含めて50名以上の参加があり、活発な討議が行われました。遠方より参加いただいた多くの方に感謝します。
 9月13日と14日には、横浜国立大学において、Advances in Food-Web Theory and its Application to Ecological Risk Assessmentという国際ワークショップを開催します(主催者は横浜国大21世紀COE「生物・生態環境リスクマネジメント」、組織委員は横浜国大AxelRossberg、Jamstec石井励一郎、国環研吉田勝彦)。Joel Cohen, Louis-Flix Bersier, Alan McKane, 時田恵一郎、近藤倫生、ke Brnnstrm, Carlos J. Melin, Owen Petchey, Ulf Dieckmann, Bo Ebenman,難波利幸など、食物網理論に関する内外の著名な専門家が一堂に会し、二日間にわたり活発な討議を行う予定です。彼らの多くはその直後に福岡で開かれる数理生物学会にも参加しますが、特に東京近辺の方は、ぜひこちらにも参加ください。
 まだAbstractを見ていませんが、プログラムを見る限り、今回の食物網Workshopの鍵は表現型の制約、進化と持続可能性でしょう。
 食物網理論に進化という概念を持ち込んだ研究としては、Matsuda & Namba(2002Ecology)が先駆的な位置にあります。この論文では突然変異は餌選択性に限り、その後の我々の論文でも餌選択と被食回避に限って論じていますが、最近の研究ではニッチ空間上の突然変異を明示的に考慮したものが多いようです。
 Abstractは明日ころサイトから参照できると思いますが、常に食物網理論の先端を切り開いてきた「頓知の効いた」Joel Cohenと、多様性と安定性の古典論争に一定の解を与えたAlan MaKane、Invasion Plotなど進化力学の議論を食物網理論に持ち込むUlf Dieckmannらとどんな議論になるか、楽しみに質得ます。
 これはWorkshopですから、単に発表と質疑応答だけでなく、その場の議論がたいせつです。将来の食物網理論の研究の針路を決めるような議論をしたいと思っています。
 また、13日夜には懇親会も予定しています。まだ十分に参加できます。
 皆様の参加を心より歓迎します。
松田裕之