これから学位を取りたいと思う若者へ

Date: Mon, 22 May 2006 08:56:22 +0900
 学位というのは、指導教員がよしといえば取れるものではありません。投稿論文が受理されねばならない。ある程度の見通しは教授にあるでしょうが、教授も(私も)投稿して却下されることはよくあります。まして、院生の論文が通るという太鼓判は押せません。通りやすい雑誌を選ぶことはある程度可能です。
 それと、論文のできばえを全部面倒見ることはできません。ですから、教授だけでなく、他の人にも見せたほうが良い。ただ、他の人にも見せたといえば、機嫌を悪くする教授もいるし、そちらに任せて手を抜く教授もいる。
 要するに、学位をとらせるのはたいへんなのです。本来ならば、自分自身がその実力を見極めねばなりません。それでこそ、学位(その分野の最先端を切り開いた人)ということです。
 論文が通った後も、学内の審査委員会の同意、教授会の同意が必要です。それほど問題となる例は多くありませんが、教授はそれなりに神経を使うものです。何人目の弟子の博士かによりますが。
 いずれにしても、連絡を密にすることを進めます。
Date: Tue, 19 Sep 2006 12:32:22 +0900
○○さん c○○先生
○○教授が【あなたの亭主の】退学届けに押印するのを、私の独断で少し待っていただいています。(勝手を申してすいません)教務係りは「退学か休学かは、先生と学生で相談して決めてくれ。用紙は違うので、休学なら休学届けを提出」ということです。 
 もう一度うかがいますが、どうされますか。休学で悪いことは何もないと思います。
 ただし、 学位をとる場合は、もう少し違います 退学ならば1年以内であればそのまま学位が取れます 休学ならば もう一度復学する必要があります。学費がさらに半年分余計にかかります。
 ちょっと論文原稿を拝見しました。的外れかもしれませんが、私の感想を述べます。お気に触ることがあるかもしれませんが、お許しください。
 どうも、○○先生との意思疎通はかなり前から問題があったようですね。また、学位とはどのようにすれば取れるかについて、あるいは原著論文とはどうすればかけるかについて、失礼ながら、彼はよく理解していないのではないでしょうか。
 少し厳しいことを申しますが、お許しください。何をいまさらと思われることは承知しています。ごめんなさい。
 独学するならば、酒井聡樹著「これから論文を書く若者のために」(共立出版)を一読されることを勧めます。せめてこれだけは読んだほうがよいでしょう。博士課程とはどうあるべきだったかがわかると思います。
 学位というものは、そのテーマに関する学問を自らきりひらいとことを認定するものです。つまり、指導教官も、他の誰よりも、その論文に関しては超えることで学位は認められるものです。もちろん、経験、視野の広さなどをもった先人の指導は仰ぎますが、○○先生が彼の代わりに書けるものではありません。それでは、そのテーマを切り開いた研究者ということになりません。
 上記の本は、これを読めば誰でも論文が書けるものではありません(と書いてあります)。しかし、ある程度研究成果が得られていて、まとめ方がわからない人には、最適の本です。 論文のまとめ方は、分野(雑誌)によっても多少異なります。ですから、下記に述べることが、彼が想定している雑誌にもすべて当てはまるかどうかはわかりません。しかし、その雑誌に掲載された論文をみれば、だいたいわかるでしょう。
 ○○技術を習得した(これ自体は、上述のとおり、学位の資格とはいえません)人は日本にはあまりいないでしょうから、学位をとれば、研究者としての需要はあると期待します。
・ まず、一見して原稿には図が多すぎます。計算したことをすべて書くのではなく、結論に必要なことだけを書くべきです。どうやら、題名から最後まで、まだまだ手直しする部分があるように思います。
【以下略】

Date: Tue, 19 Sep 2006 14:51:39 +0900
○○さん
 研究者というのは、(私もですが)意見を述べるときに相手を責めているように見えるものですが、それほど他意はありません。
 論文は(学会員資格は必要なものもありますが=投稿規定に書いてある)、誰でも投稿できます。大学の所属は無関係です。