Date: Sun, 23 Dec 2007 13:50:29 +0900
早速のお返事ありがとうございました。生態学会当日でも活発なご議論を期待しています。十分刺激的な(正しいという意味ではないが)問題提起ができると意を強くしました。
下記に頂いたご意見の順に私見を述べます。皆さんご承知のように、私の里山知識は浅薄ですので、さらなるご批判ご指導ご助言歓迎します。
・仰るように先進国の中で日本の多様性は維持されているほうだと感じます。どなたか、データで示していただければよいですね(これはJeconetに投書)。その意味では、英国が参考になるとは思っていませんでした(Scotlandは撤退できた?)
・一つの国でも地方行政単位が流域を分けているので、地方行政単位の整理が必要という点は全く同感です。だから私は北海道と琵琶湖に魅力を感じています。一昨日道州制のサイトを見ましたが、太平洋側と日本海側を明確に区分するものはなかった。しかし、日本を輪切りにすれば流域圏を原則包含できるでしょう。三全総とは随分前(1976)から流域圏概念があったのですね。ただしこれは定住構想ですね(たまたま検索にかかったhttp://www.geocities.jp/minnadehappy/page019.htmlを参考にしました。五全総からグランドデザインが変わり「災害は必ず起きるものとして国土の安全性を向上」したことなど、私は勉強不足でしたね)。
・たしかに日本に経済的余力があるという意味では、今回が「最後」かもしれません
・指摘される島嶼部のほとんどは当然「撤退」対象でしょう。その外来種対策と今回の議論は分けて考えたいと思います。あれもこれも語ると焦点がぼけます
・質問にある撤退の意味ですが、当然前者(全部守れないので保全地域に保全の努力を集中する)です。そのためには、下流域からも撤退しないといけないという主張です。中山間地自体の保全だけを考えるのと、下流の災害等も含めて考えるのでは解が違うという認識からの主張です。逆にいえば、どんな漁村でも水害リスクをゼロにするという方針は変えたほうがよいと思っています。「撤退」といっても全く人が済まないという想定ではないので、用語は改良すべきかもしれません。
・その意味では、台湾と徹底して比較するつもりはありません。一昨日まで台湾緑地会議に招かれていたという個人的経験からの発想です。