Date: Fri, 7 Nov 2008 04:39:06 +0900
4日の第1回検討会資料、たいへんご苦労様でした。当日申したことのほかに、気づいた点を述べます(一部、当日述べたことが繰り返されています)。
- アンケート結果は重要で、これがストーリーの根拠となる(生態学会として、再調査することも検討すべき。やるなら過去半世紀だけでなく、今後10年程度の影響の調査も行いたい)。このままでも何らかの形で引用すべき。ジャンルの細かさが不統一なので投票数はそのままでは比べられないが、ある程度類推できる。
- 悪影響が累積するものとそうでないものを区別すべき。
- 最も深刻な危機の一つは河川の直線化・流砂量の減少と思われる。これは今後も河口沿岸も含めて影響が懸念される。「河川敷の改変(河川の直線化)」については、今後も影響を与え続けているという表現に改めるべきである。たとえば、「河川敷の改変が問題とされた。流砂量の減少などの影響は、現在でも河川および沿岸域での主要な脅威の一つである。」
- ロードキル → 交通事故(平易な言葉が望ましい)
- 草原性の生物も著しく減少 → 草原性の生物の一部も著しく減少 (ではないか?)
- 大型哺乳類と人との軋轢 → 野生鳥獣と人との軋轢 その後の例に カラスなど を加えるべき。カラスやカワウの被害額はシカやイノシシと比べても無視できない。次の段落の「大型哺乳類」も「大型哺乳類などの野生鳥獣」とすべきwww.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_kento/h170818/pdf/data01.pdf
- 遺伝子組み換え作物 のところでは 養殖魚などの 遺伝子汚染 にも言及すべき(データ検索中)
- 準備会合で三浦さんがいったことだが、キツネ・テンの捕獲量はここに乗せるのは不適切です。乱獲により1980年代に毛皮資源が枯渇していたという部分は、少しちがうのではないかとおもいます
- 外来生物のSIとして、たとえば琵琶湖の種別資源量などのデータが適当(ほとんど外来種)。
- 農薬・化学肥料がいまだに多投入であるような記述だが、少しは見直された部分もある。窒素肥料はあまり減っていないが、他のものは以前よりは改善しているのではないか。
- 森林性鳥類種数の分布 は 25年ほど前との比較ができないか? 哺乳類でもできるのではないか?(データの電子情報があればこちらでも解析します)
- 漁獲量ならば マイワシは自然減少と乱獲の複合減少なので 自然減少後の乱獲がわかるように示すべき。マアジは自然変動であり、生物多様性の指標としては意図が不明確である。 マダイなら種苗法流で維持されることが示される。(日本の漁獲量が減って輸入が増えているというが、もともと遠洋漁業で獲っていたものが輸入に変わってきたという側面がある(かつ、日本の企業が多国籍化している)ことに注意。沿岸、沖合、遠洋、輸入に分けて載せるほうがわかるだろう。
- また、平均栄養段階は国際指標なので示すべきである(イワシの漁獲量に左右され、有効な指標ではないが、そのことを明示すべき)。
- MSCは製品数でなく、国内漁業数を論じるべき。認証は一つだけなのでグラフの必要なし。
- 土壌と干潟の微生物群集組成のようなデータが取れると思われる(過去との比較は難しいか?)。他の省庁の活動とも連携してよりよい指標作りに務めてほしい。