洞窟性コウモリと防空壕(続編)

2005-04-14 洞窟性コウモリの住処である防空壕は守るべきか について 本日以下のような投書を行った。最後の結論「今までの説明をうかがった限りの感想ですが,少なくとも、つぶす前に生息を確認せよ、生息が確認されている防空壕跡だけを守れという要求でもよいと、私は思います。」については、意外と受け入れられそうだ。

jeconetのみなさま
>>5. 人工洞窟が現状ほとんどということがわかります。<<
たしか防空壕跡はわかっているだけで全国で数千箇所ですよね。発見した数だけでなく,調査した数も,科学的には関心があります。
今日、哺乳類科学44:201-202の決議文を拝見しました(私も哺乳類学会員です。知らずにいてごめんなさい)。崩落の恐れのある777箇所について埋め戻しでなくバットケージを設置するよう求めているようです。
自然洞窟は、全国(あるいは栃木県)でどの程度あるのですか?それは減っているのですか?たとえば明治時代はいくつくらいあったのでしょうか?あるいは、あってもコウモリがすめない環境になっているのでしょうか?
既に自然洞窟がほとんどないというのですか?それなら、決議文にも明記したほうがわかりやすいと思います。
>>|8. 私が述べざろう得ないのですが、環境省RDBの植物と哺乳類の選定システムは、実質大きく違います。コウモリ類の増減については、減少率に基づいていないと思います。<<
IUCNのRDBでは、根拠(A-E基準のうちどれか、さらにその細目)を明記することになっています。何に基づいているのでしょうか?
私は、防空壕をつぶすべきだといっているのではありません。その根拠を教えてほしいといっているのです。 歴史遺産だから、あるいは探検の場所だから、むやみに安全を考えてつぶさなくても良いというのなら,それも一つの考えですが、哺乳類学会の決議した絶滅危惧種を守れという根拠ではありません。
人間にとって危険とみなされた、絶滅危惧種でないものの人工生息地となる可能性のあるところを保全せよというのは,かなり強い主張です。○○さんがまとめられたものを見ても、崩落寸前の防空壕におもに生息しているわけではないとすれば、実際に絶滅危惧のコウモリが生息している防空壕跡は(数千の)ごく一部のようです。今までの説明をうかがった限りの感想ですが,少なくとも、つぶす前に生息を確認せよ、生息が確認されている防空壕跡だけを守れという要求でもよいと、私は思います。
 何か勘違いをしていたら,お許しください。