外来種対策の目標設定

 目標の評価には、その実現性feasibiityが含まれます。まず、目標を達成するには何が必要かを考えるべきだと思います。
 罠などで一定の外来種の密度低下が達成されているとしても、その延長に(罠だけで)根絶はないと思います。この点は、ほぼ共通認識だと思います。
 小谷理論では、根絶の決定打がそろうまで、一定の密度低下にとどめ、機会をうかがうという戦略が推奨されます。しかし、現状はそれほど甘くないと思いますが、いかがですか。
 心配なのは分布域です。密度を下げたとしても、分布域は拡大しているのではないですか?だとすれば、たとえ総個体数が減っていても、上記の「一定の成果を維持して根絶の機会を待つ」という状況ではありません。分布域の拡大も防いで、初めてそれは言えることだと思います。
 やる前から、無理だとか、無謀といっても仕方ありません。できないとわかったことはやりませんが、やってみる価値はあります。また、できるために必要な手立てを提案することもできます。