3.16横浜国大シンポジウムのお礼

Date: Mon, 19 Mar 2007 17:01:23 +0900
講演者の皆様、当日は慌しくしていまして、行き届かぬ部分が多々あったと思いますが、皆様のおかげで大変実りあるシンポジウムを開催することができたと思います。 ありがとうございました。
 このシンポジウムの講演録は私の風力発電サイトからたどれるサイトで6月末までに公表する予定です。
 風発関連のサイトに紹介が載っていますので、このサイト管理者のお名前は存じませんが、お知らせします。
 風車が鳥類に与える影響について科学的な研究がほとんど行われていないこと、風力発電事業者が運転後の鳥類のデータをとるべきというのはその通りだと思います。私の希望としては、その事後調査に野鳥愛好者に協力いただきたいと思います。ただし、事業者に雇用されるなど「買収される」という認識のようですから、共同調査のようになるでしょう。
 せっかく鳥対策が風発の大きな社会問題になり、事業者側も対策の必要性を認識しているのに、反対派が「一切の影響」がないよう求めていては、交渉になりません。条件闘争でも敷居が高ければ実質的に反対闘争にできるのですが、現実には、鳥対策は抜きにして事業が進んでいると思います。これは、野鳥関係者にとってももったいないことだと私は思います。
 会場で【私が鳥学者の参加が少ないと指摘したことに対して、ある鳥学者】が「風車が鳥類の個体群に与える影響は心配無いのでは」と言っていました。たしかに、もっと鳥個体群への影響について危機感があれば、より多くの鳥学者が関心を持つでしょう。
 欧州では全電力の2割を風発で担う構想があると聞いて、元気が出ました*1。日本でも大幅に風発を増やすことを視野に入れて、風発の議論を進めるべきでしょう。まず、計画段階での立地選定を含めた環境影響評価を行い、その中で鳥への影響も科学的に考慮されるようになればよいと思います。
 そのためには、賛否双方が信頼できる専門家の関与が必要だと思っています。
 ご異論はあるでしょうが、議論は続けたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

*1:安井先生のサイトも参照