本性みたり。環境省の風発政策

Date: Sun, 13 Jan 2013 21:52:57 +0900
 12日の野鳥の会の洋上風発シンポジウムは実り多きものになりました。今後、洋上風発と野鳥がともに発展できれば良いと思います。
 その場で環境省に紹介いただいた、津軽十三湖の事例に驚きました。(マガンの)「越冬で777羽、渡りで337羽の衝突」があるということで見直しが求められたということですが、そんなに衝突するとは到底考えられません。聞けば、(マガンが風車を避ける)回避率を【】考慮しない試算だとか【(それは上記サイトからはわかりませんでした)】。環境影響評価書で、回避率を考慮した試算が示されなかったとすれば、それは事業者側の責任でしょう。示していたとすれば、環境省が「回避率を考慮しない」と明記していないデータを示したのは大変残念です。このシンポジウムでも、Desholmさんは、回避率がもっとも重要と仰っていました。経済省サイトの説明では、どのような推定かがわかりませんでした。
 この場所の重要性、ほかの鳥への影響は知りませんが、このシンポジウムでは、マガンへの影響が最大の原因と語っていました。それならば、しっかりと、回避率を考慮して評価いただきたいものです。回避率を考慮しない環境大臣意見を出したとすれば、それは、この事業だけの問題ではなくなります。回避率が重要と断言したDesholmさんの講演を否定することになります。
 環境省が、科学的知見に基づいて風力発電を進めるつもりがあるかどうかが問われます。大変残念です。
 重要なことは、風力発電と野鳥をはじめとする自然の共存を図ることです。もし、年間衝突率がこの衝突数より一桁以上少ないことで、この風発が認められるとするならば、この風発を進めてもかまわないでしょう。私の科学者生命をかけてもよいです。
 いったい、環境省はどんな責任を負っているのか、明確にしていただきたい。マガンがまったく回避しないということは、科学的にありえません。類似種が回避することはデンマークで確認されています。そして、デンマークでは、その実証実験を大規模に行っています。日本ではどうするつもりでしょうか?デンマークのような独自実験もしない、外国【でせっかく行った】データも使わないでは、風発事業は進みません。

Date: Tue, 15 Jan 2013 10:08:16 +0900
 一つの事業者の不手際が、全国に影響しないようにしてほしいものです。