桜井泰徳さんが環境保全功労賞の受賞

Date: Mon, 25 Jun 2012 10:00:32 +0900 (JST)
 改めておめでとうございます。海域WG欠席ごめんなさい。お祝いの場になるでしょうね。
 下記の授賞理由にあるように、知床海域管理計画自体が評価されています。これが(Topdown規制だけでない自主的管理も評価する)COP10愛知目標での流れを作りました。「漁業と海洋生態学をつなぐ視点」というのが重要ですね。
 桜井さんを農林水産省でなく、環境省が先に(?)顕彰したということも象徴的な流れです。
 牧野さんを主著とする論文により、国際コモンズ学会が知床登録の経緯を世界のインパクトストーリーに選ぶなど、この取り組みは国際的にも高く評価されています。(国際コモンズ学会の大会が、来年6月に北富士であります)。
 【】講談社から「海洋保全生態学」という教科書を出します。桜井さんと私が編者に入り、何人かの方に執筆頂いています。
http://www.hanmoto.com/jpokinkan/card/card.php?isbn=9784061552319
授賞理由
 2004年に知床世界自然遺産候補地科学委員会委員に就任し(同委員会は2005年に知床世界自然遺産地域科学委員会に名称変更)、同海域ワーキンググループ座長を務め、遺産登録案件を審査するIUCNからの海の保
全に関する指摘への対応に当たり、科学的な見地からの助言を提供。同助言は知床の世界遺産登録の実現への大きな貢献となった。
 その後、漁業者をはじめとする関係者間の合意を得た知床世界自然遺産地域多利用型統合的海域管理計画の策定に中心的に関与。知床の海域管理のあり方は漁業者による自主的管理のモデルとして広く世界に紹介されることとなった。
 2005年から中央環境審議会臨時委員に就任。自然環境部会・野生生物部会を担当し、自然公園法の改正や生物多様性国家戦略の改定作業に貢献。また、海洋生物多様性保全戦略の策定や重要海域の抽出に、検討委員として関与。漁業と海洋生態学をつなぐ視点から貴重な示唆を与え続けている。