生態学会自然保護専門委員会への書簡

Date: Thu, 16 Jun 2005 02:07:35 +0900
松田裕之です。
【自然保護委員会からの私への質問状】

  • |1.国土交通省の今回の質問に回答するなとのご意見でしょうか?
  • |2.それとも、回答(最終案)に記載されている内容に不備があるとのご指摘でしょうか?
  • |3.要望内容あるいは回答書(最終案)が、すなわち「閉鎖に反対すること」を表明していると読める部分はどこなのでしょうか?

1.回答しなくてもよいと思います。この主張は、私自身が公表します。
2.私は、最終案に賛成とは一言も申していません。しかし、多数決ですから、致し方ないと判断しました。
3.訂正します。閉鎖対象に対して、不必要な調査を強いていることに反対です。それが「閉鎖に反対」と読める点については、末尾のアフタケア委員の発言をお読みください*1。私は、この彼の本音(埋め戻し自身への反対)はよくわかります。個人的には、決して反対ではありません。しかし、絶滅危惧種保全を理由とすることと、科学的には関係ないと思います。
 絶滅危惧種を根拠に調査を要望することは、生態学会として、不当であると思います。調査ならばよいといえば、閉鎖費用が高額であることを理由に反対する根拠をも失うことになるでしょう。それならば、単に埋め戻しよりも柵を設置するほうが、はるかに理に適っているでしょう。その理由は、絶滅危惧種の問題とは思いません。生態学会として回答する必要はないと思います。
 字句を修正しますが繰り返します。

  • 絶滅危惧種が数十箇所の調査のうち、2地点でしか確認できていない*2
  • 少なくともここだけは守ってほしいという場所が閉鎖予定箇所で一つも特定できない。
  • 【これらの】状況で、絶滅危惧種が含まれていることを根拠にして、【調査を強要する】ことには、私は同意できかねます。

*1:省略します

*2:松田注:日本生態学会自然保護委員会が提出予定の資料より。そんなに少ないとは、今週までしりませんでした