横浜国大の新専攻設置と大学院生募集

皆様
2006年度より,横浜国立大学大学院 環境情報学府 は従来の環境マネジメント専攻を改組し、新専攻として環境リスクマネジメント専攻を設置する予定です。21世紀COE「生物・生態環境リスクマネジメント」プログラムの成果を踏まえ、いよいよ、横浜国大が日本の生態系管理のメッカとなる条件が整いました。修士課程,博士課程の学生を1次(夏)、通常2次(冬)に募集しています.秋入学制度もあり、また社会人には長期履修制度もあります。生態学を学んだ者,環境科学を学んだ者,数学や工学を学んだ者,人文・社会科学を学んだ者、いったん社会人となって再び学問を続けたい者のうち,別記に即した志をもつ者を歓迎します.
特に、博士後期課程からの編入学を歓迎します。社会人も歓迎します。すぐにやっていただきたいことは、以下のとおりです。

  • 猛禽類の個体群動態解析:ダム事業などでの膨大なデータから、適切な猛禽類保全策、環境影響評価手法の開発を行います。鍵概念は「個体の保護から個体群の保護へ」
  • 世界遺産地域の鳥獣保護管理計画:知床、屋久島ではシカの食害による自然植生の「破壊」が急激に進んでいます。これを緊急に防ぐ手立ては、鳥獣保護法の特定計画制度を使うのが最も有効です。同時に、生態系管理の手立てを考え、地域と有識者と市民の合意形成に着手する必要があります。鍵概念は「人と自然の持続可能な関係を守る
  • 文理融合型の自然再生事業指針の発展:2005年夏、日本生態学会委員会は「自然再生事業指針」をまとめました。その第14原則に「事業に関わる多分野の研究者が協働する」と述べ、第16原則(実現可能性の吟味)に「人文、社会科学の諸分野の専門家の協力が必要」とあります。しかし、第14原則はこの指針の中で最も短い説明に終わり、具体性が不十分です。これを取り組む人文・社会科学系の大学院生を募集します。鍵概念は「合意形成の科学
  • 外来種対策の生態リスク管理:2004年に外来種法が制定され、環境省は本気で奄美大島ジャワマングース対策などに乗り出しました。駆除(根絶)を目指すという明確な目的を掲げた以上、半端な結果ではいけません。生態学的に必要な駆除数などを明確に求め、不確実性を十分に考慮したリスク管理を行う必要があります。鍵概念は「実現可能性の吟味

 多くの皆さんの参加に期待しています。