12.16宮城県環境アセスメント協会技術講習会

Date: Sat, 17 Dec 2005 16:58:50 +1200
宮城県環境アセスメント協会 ○○様
12月16日 宮城県環境アセスメント協会技術講習会(公開セミナー)「公共事業における生物多様性の保全〜地域性を目利きする〜」は定員を大幅に上回る200名以上の参加者に恵まれ、大成功でしたね。私以外の嶋田哲郎さんと中村智幸さんという人選がとてもよかったのだと思います。
 伊豆沼、ブラックバスというたいへん時機を得た嶋田さんの講演はたいへん興味深いものでしたが、自然再生事業を取り組んでいらっしゃる体験から出るさまざまな教訓や逸話は、たいへん参考になりました。
 また、学会の発表賞を連続して受賞されたという中村さんの話術にも聞きほれました。どのように魚道を作ればよいかという「建設的」かつ費用対効果をしっかり考慮された提案は、これまたたいへん参考になりました。
 また、主催者側が私のプロフィールを工夫していただき、私の魅力を「偽装?」*1していただいたことも大いに奏功したと思います。今後の参考にさせていただきます。また、環境コンサルタントや県の行政担当者からの具体的な質問も大いに参考になりました。
 また、環境影響評価法施行後、事例がどんどんたまっていくと単純に考えていましたが、今後は法を適用する事業が減っていくとの情報も、認識を改めました。
 一番学ばせていただいたのは私ではないかと思うくらいです。本当にありがとうございました。貴協会と皆様方のご多幸とご発展に大いに期待しています。また何かありましたら、どしどしお申し付けください。

*1:松田裕之 1957 年福岡県生まれ。東京都中野区在住。進化生態学保全生態学、環境リスク論,数理生物学,水産資源学を専門とする。理学博士。1985 年に京都大学大学院生物物理学専攻博士課程終了後、1985 年日本医科大学、1989 年水産庁中央水産研究所、1993 年九州大学理学部、1996 年東京大学海洋研究所を経て、2003 年より横浜国立大学環境情報研究院教授、現在に至る。研究の扉は生態学から水産資源学まで幅広く、「科学者の立場から,社会に明確な判断材料を与えること」を座右の銘として、環境省レッドデータブック(植物)の作成では、絶滅確率の推定を担当。現在は、生態系管理の方法論、自然再生を進めるためのモニタリング手法等の研究等を進めている。主な委員に、環境省知床世界遺産候補地科学委員会委員(2004〜)、北海道渡島半島地域ヒグマ保護管理計画検討専門分科会委員(2004〜)、日本水産資源保護協会野生水産生物多様性保全対策検討委員会(2005〜2007)など。主な訳書に『つきあい方の科学』(HBJ出版局/ミネルヴァ書房)。著書に『死の科学』(共著、光文社)『「共生」とは何か』(現代書館)、『環境生態学序説』(共立出版)、『ゼロからわかる生態学』(共立出版)など。