外務省シンポジウム参加者への書簡

Date: Tue, 21 Feb 2006 12:02:09 +0900
○○様

「褒めることが大切」という先生のご指摘に、深く共感いたしております。

お返事感謝。ありがとうございます。

漁業資源を減少させた漁業者に対して、減船などを実施する際に助成すべきではない、といった議論がなされることがありますが、

 助成は資源保護に有効に利用すべきだと思います。以前、資源が減ったサバ漁業が未成魚を多獲しているとき、1年だけ補助金を出して漁業を自粛してもらい、翌年から高齢魚を獲るような提案をすべきだと言ったことがあります。http://d.hatena.ne.jp/hymatsuda/20051214
 日本の社会にとって持続可能な漁業は必要だと思います。そうだとすれば、それを育てる方向に補助金を使うべきでしょう。
予防原則とリスク評価について 松田裕之2002/04/06

「ゼロリスク論は、自分が悪いことを一切していない、あるいは一切すべきではないという崇高な誤解から生まれる。社会に生きている以上、ある行為あるいは技術が万民に利益を与えているとはいえない。むしろしばしば、一部の人に負荷を与えることがある。先進国民はどんなに環境に優しく生きていても、平均的な途上国民よりは環境への負荷が大きいだろう。私たちが日常排出する二酸化炭素量や日常使うプラスチックの量は、途上国民よりはるかに多いだろう。
 新約聖書ヨハネ伝第8章7−9節にある以下の一節を紹介する
“しかし、彼らがしつこく問い続けるので、イエスは身を起こして言われた。「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」そしてまた、身をかがめて地面に書き続けられた。これを聞いた者は、年長者から始まって、一人また一人と、立ち去ってしまい、イエスひとりと、真ん中にいた女が残った。”
 イエスのこの言葉に係らず、石を投げ続けるような態度は、新たな差別を生むことだろう。」

今後とも宜しくお願いします。