環境団体の力は、今より強くないほうがよいかもしれない

Date: Mon, 19 Jun 2006 07:28:58 +0100
○○さん 皆さん
・・・ はい。海上投機も問題ですが、残飯も問題です。まぁ、クジラは残さないかな。
 【報道陣に】ぜひ、国連海洋法条約の会議にも来るようお伝えください。なんでもありです。日本なら供応に当たるような懇親会の招待が会議のSideEventに公式に流れていて、行って見たら環境団体の説教(マグロを食べた罪深い人々よ・・・って感じ)の場でした。ぜひ、日本の漁業団体も負けずにやるように勧めておきました。会場は常にNewYorkですから、せいぜい地元のすし業界でしょうかね。
IWCの闘争はプロレスに似ているとの指摘に】そうですね。それが欧米内部の環境問題のガス抜きの場となっているのです。日本のプロレスがどんなガス抜きだったかは知らないし、プロレスラーに正義の味方と悪役がいても、それと政治を混同することはないが(議員にはなれる)、 上記【IWC】は明白な劇場型の環境政治です。 以前IWCの日本の指導者だった○○さんは格好の悪役だったが、はたして今のバタ臭い○○さんはどうでしょうか。
 私は、日本の環境団体はもっと強くなってほしいと常日頃言っていましたが、New Yorkに来て考えを変えました。科学者より強くなったらとんでもないことになる。その意味では、今【の日本】くらいの科学者と環境団体の関係のほうがちょうどよい。【あるいは】何とか、この関係を維持したまま、環境団体が強くなってほしい。
 戦前はいざ知らず、戦後の日本の(自然)科学者は、けっして御用学者でなく、学問の自由が当たり前のようにあったと私は思います。だから、数少ない御用学者を政府関係者は大切にしている。しかし、今の米国の科学者には自由がないように感じます。さすがに、2年ほど前にBushがテロ支援国家からの論文(テロリストからの論文と言う意味ですらない)を掲載した学術雑誌編集者は処罰すると脅したとき、誰も従わなかったとも報道されましたが。
 もっとも、問題は科学者のほうかもしれません。環境団体が極端なことを言うのはある程度仕方ない。それに乗っかる(さらに油をかける)科学者が評価されることが問題です。普通、水をかけるのが科学者の役割でしょう。
 おそらく、日本はまだ環境団体の力が弱いので、科学者が好きなことを言えるのでしょう。環境団体の力が強くなれば、それに反することを公言することはできにくくなり、研究費も得にくくなるのでしょう。 しかし、それは力関係です。米国でもNorm Chomskyのような偉人は、政府のイラク戦争などを公然と批判しても権威も地位も保つことができていますから。
 ただし、それにしては、環境団体の極端な主張を平気で批判する生態学者は、アメリカにはほとんどいないように思います。