マグロより農産物が大変では?

Date: Sun, 24 Dec 2006 19:13:52 +0900
○○さま
 今年もさまざまな刺激をありがとうございました。
 6月に国連海洋法条約非公式協議で国連本部に行って以来、マグロ騒動でいくつも取材を受けました。この問題で、NHKはたいへんよく私の主張を理解いただき、趣旨に沿った報道をしていただきました。
 マグロは四半世紀前の鯨と異なり、世界中が食べ始めた結果おきている需給の逼迫です。マグロは本来嗜好品ですから、それほどあわてることはありません。今後はきちんと管理して、流通貿易業界を監督し、世界中に魚食文化が広がることを歓迎すればよいと思います。
 専門外ですが、問題はむしろ農作物ではないでしょうか?世界の穀物市場もかなり激変していると聞いています。日本は大豆、小麦などの必需品すら自給できていない。この影響はマグロの比ではありません。中国の需要増加による農作物市場の逼迫は、先進国で最も食料自給率の低い日本を直撃するでしょう。
 石油だけでなく、食料についても、日本は余りにも鈍感に見えます。いったいなぜなのでしょうか。
 まだまだご多忙でしょうが、どうか良いお年をお迎えください。