Date: Thursday, February 19, 2009 11:26 AM
TAC資源評価表だと2001年からしか高位中位下位がわからないので、添付のように漁獲量の長期トレンドで判断してみました。
・資源評価と正反対なのはホッケです(資源評価が正しいのだろうが、最近安定して漁獲量が多いので、そう判断されない)。後はそんなに悪い方法とは思いません。系群ごとにならない点は仕方ありません。明らかに、一貫して、漁獲量が減っている魚種が多いことがわかります。しかし、増えているものもあることを明記すればよいでしょう。
評価案:約80魚種について、200海里漁業専管水域が設定された1977年以後の漁獲量の幾何平均より高いものを高位、半分以下のものを下位、中間を中位とし、各年ごとの種数を集計したもの。1970年代までの低位は未利用資源が多く、1987年にはほとんど下位の魚種がいなかったが、1997年の漁獲可能量制度導入により漁獲を控えたこともあるが、それ以前から一貫して下位の魚種が増え続けている。サケ類、カタクチイワシ、ブリ、ホッケ、サワラ、ハタハタ、スズキ類、イセエビ、ホタテ貝、ウバ貝などが最近高位であり、その一部は資源管理成功と種苗生産の結果である。最近減少している魚種にマイワシ、スケトウダラ、メヌケ類、キチジ、ハモ、クルマエビ、タラバガニ、ハマグリ類、アサリ類、コンブ類、テングサ類などがある。本来はEEZ海域内だけの漁獲量で長期的に解析すべきである。
平均栄養段階について:平均栄養段階はマイワシが豊漁だった1980年代に減り、現在では半世紀前とほぼ同じである。この指標は上位捕食者を主に漁獲する北大西洋では乱獲の指標とされているが、日本ではもともと栄養段階の低い魚種も利用されていたため、この指標の維持がただちに持続可能を意味するとはいえない。また、世界平均の3.3に比べて高い。なお、FISHBASEには魚類以外のイカ類などは集約されず、この評価にも計算されていない。また、過去の漁業は遠洋漁業が含まれていて、現在とは操業海域が異なり、本来はEEZ内の漁獲量だけで比較すべきである。