生物多様性条約COP10の議長国とは?

Date: Fri, 4 Sep 2009 00:02:30 +0900
 生物多様性条約の件ですが、国際的にはGlobal Biodiversity Outlook 3 Draftへの意見を募集しています。国内では、外務省試案への意見公募中です。今夜聞いた話では、9月半ばまでには是非意見がほしいとのことです。先日、ある人に試案を見せたところ、メッセジ性がないと一蹴されました。
 生物多様性条約COP10は、漁海況長期モニタリングを「国策」として見直すための「唯一の」手段になり得ると思っています。政権交代で、かえって状況は大幅に厳しくなりましたが、世論を作ることが大切です。皆さん、至急、ぜひ建設的なお知恵をお願いします。
 COP10については、皮肉を言えば、御用学者もいうべきことがわからない。温暖化の京都議定書もそうでしたが、政府が何をしたいかが政府にもわからない。何でも良いから意見を言ってほしいという状況のようです。議長国として、これほど私利私欲のない日本は「理想的」かもしれません。今から準備していない省庁は、政府案の足を引っ張ろうとしても、その先に進んでいる国際世論に勝つことはできないでしょう。
 Worm & HilbornのScience論文がでました。WormやMyersの海洋生態系壊滅論から、回復している資源もあるという内容で、WormがメンバーであるCoMLだけでなく、昨日配信されたPew財団のMLニュースでも共著者にPewFamilyがいることを誇りにしていました(残念ながら日本のデータはない)。
 しかし、依然として、海洋保護区などの数値目標化は進むでしょうし、CITESでのクロマグロ付属書I掲載も進むかもしれません。国際的な動きを見ながら、日本のあるべき漁業の姿をはっきり示すことが大切だと思います。
 千載一遇のチャンスではありますが、時間は、限られています。