COP10の感想(11/2付け朝日小学生新聞へのコメント)

Date: Sat, 30 Oct 2010 11:19:08 +0900
 先進国と途上国の対立がなかなか解けず心配しました。熱帯林の薬草から得た遺伝子で製薬会社が大儲けをしている。日本と違って多くの途上国の森林は伐られてなくなって深刻です。
 生物の多様性を守るということは、考え方や生活習慣のちがいのような文化の多様性を認めあうことができなければなし得ないと感じました。
 会議で決まった内容以外にも、これまで生物多様性という言葉を知らなかった多くの人たちが、今回の会議をきっかけに、生き物たちの間に問題があるのだということを知ってもらえたことも大きな成果だったのではないかと思います。
 特に2年前のCOP9では「生態系サービス」という言葉を使って、生物の営みが人間の経済にどれくらいの利益を与えているかという視点から話し合いが行われていたのが目立ったのに対して、今回は「自然の恵み」という言葉が目立ち、経済的に利益がなくても自然の恵みを次の世代に残すことの必要性と切迫性が話し合われたことは特徴だったと思います。
 会議に正解はないので点数はつけられません。ただ、日本政府とボランティアのもてなしの心、皆の意見を聞いて合意させたいという熱意が参加者に伝わったと思います。わたしの参加した会議でも捕鯨の賛否を超えて和やかに話し合うことができました。これらには99点をつけられます。