魚の内臓、ストロンチウム濃度 回答お礼

Date: Sat, 4 Jun 2011 19:10:58 +0900
 お忙しいところありがとうございました。
 最大の懸念として、今月中に、大量の放出(しかも、今までの全量と最悪同程度が汚染水として海に放出)されると、海洋と水産物には相当な影響が出てくるかもしれませんね。雨が降ったおかげで「あふれてしまった」で済ましそうな気配です。最悪の場合には水産関係者にとっては【】*1大変なことです。その自覚が、東電、政府、報道に薄いように思います。水産庁にあるのでしょうか?汚染水対策を他人事にしておく場合ではないと思います。
 日夜分析し続けている研究者がいるのに、食品衛生法を盾に厚労省が公表していないとのこと、よく分かりました。当局のリスクコミュニケーションは間違っていると私は思いますが、調べていないとか、本当に危ないことを発信していないよりは安心です。そのことを正しく伝えたいと思います。
 Sr【ストロンチウム】については、物理的半減期が長く、骨に蓄積するので心配でしたが、「海産魚などの筋肉、内臓など軟組織には全く蓄積せず、骨ごと食べなければそれほど心配なく、いわし類のように骨ごと食べる場合に」、海中にCsの1%程度ならば、CsとSrの生物濃縮の違いが100倍なければそれほど心配ないのでしょう。実際の水産物中のSrは今までの最高値は0.010Bq/kgで、【】文科省科学技術・学術政策局 原子力安全課 防災環境対策室【が】毎年公表されている「海洋環境放射能総合評価事業 海洋放射能調査結果」に載っているのですね。
 Puもこの報告書に「水産物中では0.00062Bq/kgが今までの最高値」ということですので、【今のところ】それほど問題ないのでしょう。
 I-131は半減期が短いので、魚類については5月になって順調に濃度が下がっており、私もそれほど問題ないと思います。ただ、海藻類では濃縮係数が1万倍以上ということで、まだ検出されていますね。ワカメ、ヒジキの収穫期が終わっているので今後の流出がおきても今年は問題ないが、来年度が心配ということですね。

*1:当初は今まで大気中に流出したのと同程度が全部海に放出されると心配していましたが、そこまで心配している人は少ないようです