世界の漁業の長期展望について

Date: Wed, 11 Oct 2006 00:39:15 +0900
○○さま
昨日、奥能登で○○先生に会いました。
 私の見解は世界的にかなり極端(世界の水産学者で、漁業が【持続可能に】増産可能というのはおそらく私だけ)ですから、多数派の見解も混ぜて紹介させていただきます。討論で捕鯨問題などが出た場合には、日本の見解と海外の見解も併記するよう勤めます。
 捕鯨問題に象徴されるように、実は【世界の漁業の長期展望】は生態学だけの問題ではなく、きわめて政治的な制約を受ける問題です。それも含めて(ただし、論点はあくまで国内外の持続可能性として)議論させていただきます。 端的には、鯨だけでなく、魚食文化そのものが、欧米環境団体の非難の標的になりつつあるということです。他方、すし屋は欧米で急激に伸びています。その将来は生態学者の分析力を超えていますが、少なくとも海洋生態系がどこまで持続可能で、どんな問題をはらんでいるかを紹介します。
 いずれにしても、長期展望はきわめて重要です。2,3年先のことだけでなく、半世紀先(ミレニアム生態系評価でもこれが常套手段でしたが)を見越すことはたいへんよいことだと思います。