Date: Sun, 30 Jul 2006 13:32:17 +0900 (JST)
【捕鯨-反捕鯨の政治的情勢はかなり大きく変わったと思います。いろんな意味で、沿岸捕鯨も含めて、捕鯨をどうしても「再開」せねばならない状況は現状ではなくなってきたと思います。】
それは、○○さんの目から見て、沿岸捕鯨も【社会的】「リンク」が切れてきたということですか?私はそうは思いません。
南氷洋はともかく、沿岸捕鯨はすぐにでも再開できると思いますし、そのために南氷洋を諦めるなどという約束も要らないと思います。 後は政府のやり方次第でしょう。 その点、日本政府は外交が下手だと思います(今頃気づいたかといわれるかもしれませんが)。
【捕鯨擁護運動に加わるかどうかは】それは各人の判断です。
【日本の調査捕鯨の枠の拡大によって、結果的に、調査捕鯨と商業捕鯨の間だけでなく、沿岸捕鯨と商業捕鯨と調査捕鯨の間の区別ができにくくいかどうか】
これはよくわかりません。今の調査捕鯨の枠を広げることで、調査捕鯨を批判するのはわかります。なぜそれが沿岸捕鯨の必要性を失わせるのですか?調査捕鯨は沿岸捕鯨の代替物になりえるのですか?
【問題にすべきなのは、先住民生存捕鯨と沿岸捕鯨と商業捕鯨のくくりをどうするのかということなのですが、現状では、現在の捕鯨と反捕鯨の構図の中ではそのことを冷静な形で議論していく場と、そのことの緊急性はなくなっている】去年の国際哺乳類学会で、Judy Zehは明確にこの3者を区別して紹介していたと思いますよ。
先住民捕鯨では、獲物を売って金にしてはいけないといっているそうです。私はこれをナンセンスな先進国の傲慢だと思います。しかし、そういえる論客もまた、生態学者ではできません。IWCには、それを真っ向から論じられる専門家はいないのです。
【日本政府の理論的な柱は、持続可能な捕鯨にあり、調査捕鯨はそれによって正当化されているということだと思います。松田さんたちの科学委員会の議論も基本的にその線だと思っています。その路線の中では、「文化」の問題は刺身のツマでしかありません。】
はい。そのとおりです。
【いずれも、【私の見解は】、日本政府の基本的方針と真っ向から対立する論理だと私は思っています。】勘違いしていただきたくないのは、私が捕鯨を擁護するのは日本政府のためではないと言うことです。 そこに捕鯨をする人がいて、それが正当であるのに、【日本政府を利するから協力しないなどという態度はよろしくない】と思うからです。