Date: Fri, 13 Oct 2006 08:33:16 +0900
この1ヶ月で、私にはいろいろなことがありました。(ほとんど大学にいなくて、網走、釧路、奥能登、福井、京都、広島、福岡などにおりました)。
奥能登では日高敏隆さんの講演を久しぶりに聞きました。スライドなど使わずに話術で聴衆をひきつけ、笑わせていました。(あとでいつも長谷川眞理子さんに注意されるといっていましたが)最後はデズモンド・モリスの説まで出していました(司会者からのリクエスト)。 質問がどんどん飛び出し、小さな珠洲市で150人以上の聴衆を集めていました。 やはり、行動学は面白い。あのネタは使えますが、質問に答えるのは難しい。
福岡ではUlf Dieckmannが水産資源管理における進化理論の重要性を力説していました。この方針は早速採用させてもらうつもりです。あまりにも現場のことにこだわるよりも、学者としてできることは最先端のこと。「応用科学では常識を重んじる」ことに変わりはありませんが、学生の間にしかできない学問を身につけたほうがよいでしょう。進化生態学の常識は、世間ではかなり意外なことがあります。必ず保全に役立つはずです。
さて、私は「序説」の第6章を説明します。今回は演習形式にしようと思います。
図6-2(任意の群集行列から感度行列を求めるプログラムを作る)
図6-3(間接効果の非決定性 を 自ら確かめてみる)
図6-4(殺虫剤の逆利を簡単な3種数理モデルで再現してみる)
図6-5(「京都宣言の逆理」のグラフを描いてみる)
図6-6(多様性と安定背の逆理を調べてみる=たとえば10種系くらいで結合の強さを変
えた任意の群集行列を与えて、その最大固有値の符号を調べる。結合度の強さと安定
になる頻度をグラフに描く)
各自、できる範囲でよいですから、これらを試してみてください。一番簡単なのは、6−2か6−4かな。わかれば6−5も簡単。