諸外国の魚食は増えるか減るか

Date: Wed, 11 Oct 2006 00:56:02 +0900
○○さん ○○さん
 先日、Charles Clover著「飽食の海」の書評を水産学会誌に書きました。結構好評のようです。そのときには、この著者は結局は漁業の否定をもくろんでいると書きました。そう思われる箇所がいくつかあります。
 他方、日本の水産関係者とマスコミが気にするのはマグロの魚価の高騰です。この原因は漁獲制限だけでなく、主には海外(中国)での需要増大です。すし屋は欧米でも確実に増えつつあるはずです。 マグロが高騰しようが漁獲制限しようが、 それで鮨がなくなるわけではありません。鯨ならば、標的は日本と限られた捕鯨国だけでしたが、 魚食そのものの批判は、 欧米自体でも多数派にならないと思います。
【】私は、欧米では引き続きすし屋は増え続けると思っています。 わからないのは、魚食を標的にする環境団体です。

Date: Wed, 11 Oct 2006 11:08:38 +0900
○○さん

OPRTとかポジティブリストとかは、【水産庁も】もっとちゃんと対外的にPRしてもいいと思います。まがりなりにも鯨での教訓は生きていて、学習効果は出てるような気がする

おー、あなたが褒めるとはすばらしい。水産庁に聞かせてあげたい。
*1

Date: Wed, 11 Oct 2006 11:23:56 +0900
△△さん 
Cloverの「飽食の海」の書評を日水学会誌に出しました。
 さて別件のお願いです。今度、○○の会合で意見表明することになりました。どこか、欧米・外国(米国だけでもよい)のすし屋の数が増えているというような統計データをご存じないでしょうか? 魚消費量などでもよいですが。 要するに、欧米では魚食は増え続けるだろうといいたいのです。
 あと、日本の需給が逼迫して価格高騰の長期展望もわかったらなおよいです。
【最近、マグロが食べられなくなっているという報道があるが、3つの側面を分けて考えてほしい。①マグロの消費量・生産量自体が持続可能な漁獲量から見て過剰であり、今後減るだろうということ ②ミナミマグロについては、昨年日本漁船が漁獲量の申告漏れがあることを日本政府も認め、日本の割当量が減ったこと ③諸外国でのマグロ消費量が増え、需給が逼迫したこと。 ある年の暖冬を全部温暖化のせいと言うが如く、マグロの現在の逼迫を資源枯渇に直結させるのは間違いです。】

*1:米国政府は魚の水銀含有量とともに不飽和脂肪酸の含有量の詳細なデータを公開しているらしい。日本はなぜ後者を分析し、公表し、宣伝しないのか。魚は健康食というだけで、具体的なデータを出さないのはたいへん残念だ。