複雑系と進化学会

Date: Tue, 2 Jan 2007 22:30:53 +0900
 「複雑系の定義もはっきりしない」のは事実でしょう。「複雑系」が生態系研究で評判悪いかといえば、私はあまり共感しませんが、生態系研究者の共通認識ではありません。これはどの分野でも同じだと思います。物理でも経済でも生物でも、複雑系が好きな人もそうでない人もいます。 
 【進化学会のHP覗くと、ずいぶん多様なのに驚かされますね。細菌から心理学まで扱われています。こういう広い観点は環境マネジメントにも重要でしょう。】進化学会は当初分子進化学者が多数派と誤解されていましたが、さまざまな分野のかたが結果的に順番に会長になるなど、大変バランスの良いものになりました。社会的合意形成の過程を進化ゲーム【を模倣したモデル】で解析するのは巌佐さんやSimon Levin(昨年の京都賞)もやっています。私の来年度申請の科研費の課題も「進化保全生態学の提唱」です。
 もちろん、環境学のほうが経済学、倫理学まで入っていて、広いです