ミレニアム生態系評価における里山と里地の評価

Date: Fri, 9 Mar 2007 10:28:55 +0900
 【国連ミレニアム生態系評価のサブグローバル評価会議には、】里山だけでなく、里海も扱うということで、一瞬顔を出したら知人の水産【関係者】まで来ていました。そうそうたるメンバーがいました。
 里山と里海を同列に扱うのはどうでしょうか。(この「アナロジー」には海洋生態学者から批判もあります。その多くは、里山と同じではないというものだと思いますが) 里山で人間活動が二次的森林を維持しているのと、同じ役割が里海であるかといえば、(確かにないとは言い切れませんが)ちょっと疑問です。
 入会権などの問題は、かなり似た部分があると思います。しかし、漁業権が現在まで法的に維持されているのに対し、里山の入会権は徐々に骨抜きにされています。この点はある意味で、里海のほうが「有利」ともいえるでしょう。そういう報告書を国際的に出せば、国内での影響力も大きいと思います。
 いずれにしても、里山と里海の違いを整理しておくべきだと思います。
 ちなみに、上関原発計画について末尾のような動きがあります。ご参考まで。

長島の自然を守る会・京都シンポジウムのご案内 EICネット
 中国電力の上関原発建設計画である長島は、世界的に希少な貝類をはじめ、スナメリ・ナメクジウオカラスバトなど、他の地域では絶滅に瀕した生物が健全に生息する豊かな自然環境と生態系に恵まれています。現在、立地に向けた詳細調査が行われており、海と陸で120箇所ものボーリング調査など、自然環境への深刻な被害が懸念されています。

ビデオ「瀬戸内の原風景 長島の自然」完成記念シンポジウム
3月10日(土)13:00〜16:30
ハートピア 京都 第4・5会議室

中国新聞社説 「原発逆転判決 求められる慎重な対応 」2005・10.22 原告にとっては厳しい全面逆転敗訴になった。中国電力の上関原子力発電所山口県上関町)の建設計画をめぐり、反対住民が炉心用地を含め予定地内の入会権の確認などを求めた訴訟の控訴審判決である。
 一審判決は住民の入会権を認めて中電の立木伐採などを禁じ、係争地内では原子炉設置許可の申請に必要な詳細調査が手つかずになっていた。広島高裁の判決は、一審を取り消し、入会権は消滅とした。中電にとっては建設に向けて条件の一つが整備されたともいえるだろう。