ニュージーランドの漁業

Date: Tue, 29 Jul 2008 02:47:28 +0900
 ニュージーランド、なかなか勉強になりました。
 白人支配の歴史は200年程度しかなく、ネルソン市(周辺人口4万)の教会も150年程度の歴史です。お祖母さんが生まれた頃にはその頃生まれたお祖母さんが生きていたということになりそうです。米大陸やアフリカ、豪州と比べても、先住民文化がまだ残っているといえるかもしれません。さらに、先住民(マオリ)の権利がかなり見直されていて、全漁獲枠の半分近く*1を先住民組織が残っている。Sealord社は創業者の持ち株などなく、日水関連企業と先住民企業(AOTEAROA Fisheries Ltd=AFL)で半分ずつ出資しているということですから、ここで先住民とSealordがうまくやっているならば、沿岸漁業権の強い日本にも大いに参考になると思いました。どんな企業が先住民とうまくいき、どんな企業とまずいかを聞けば、いろんなことがわかるでしょう。
NZは人口400万人だそうで、本当に豊かな国だと思います。日本も、人口1000万人くらいにすればすごくよい国になるのではないか。
 いずれにしても、NZは先住民と水産企業の連携のよい研究対象といえるでしょう。逆に言えば、日本でも、漁業権制度を壊すだけが能ではないと思いました。

*1:ごめんなさい,2割だそうです。http://katukawa.com/?p=693