知床をMAB/BRに!!

知床世界遺産科学委員各位
 日曜日に屋久世界遺産科学委員会がありました。
 5・25−28まで済州島でMABの国際調整委員会が開かれ、参加しました。持続可能な利用のための自然保護と言う、まさに日本が言いたいことも最も主張している機関と思います。にもかかわらず、かつ日本がかなりの資金を提供しているにもかかわらず、日本の存在感がほとんどないのは大変もったいないことだと思いました。来年のCOP10でも里山を重視するのに、里山を新規BRに指定しないのは残念です。
 さて本題です。知床世界遺産は登録時のZoningもMABの思想に近いもの(核心、緩衝地域を設定し、隣接地域とあわせ、特に海域での持続可能な漁業を含めた自然と人間の調和を図る)があります。世界遺産は登録地だけでなく、周辺の利用を含めた運営が重要であり、MAB/BRの趣旨にも当てはまるものです。
 来年のCBD/COP10において保全と利用の調和を世界に主張する上で、MAB/BRを重視すべきです。地元の準備もありますから(申請書を整えれば、登録自体は来年でも可能)、すぐにとは行かないでしょうが、知床をMAB/BRに登録すれば、持続的利用という世界に明快なMessageを発信できます。世界遺産登録が厳しくなった今日、世界も見習うかもしれません。なぜなら、今までBR登録地を世界遺産登録した前例は屋久島を含め世界に多々ありますが、世界遺産登録地をBRに指定した場所は、世界にないと聞いています。この提案は、里山Initiativeとも整合すると思います。
 このアイデアは先月済州島でMAB中心人物に口頭で伝えましたが、たいへん気に入られたようで、彼から催促が来ました。
 関係者の皆様に、ぜひ検討いただければ幸いです。
When we talked briefly in Jeju you said that Shirotoko, a WNH may wish to become a BR as well. I shall be interested in exploring this potential. Please let me know how this option could be pursued and/or encouraged.
なお、MABに関する情報は下記のMAB計画委員会サイトから落手できます。http://risk.kan.ynu.ac.jp/gcoe/MAB.html