日本人の主食について 食料と食糧について

Date: Wed, 28 Oct 2009 03:48:28 +0900
 食料と食糧は英語では区別がないようですね。カロリー摂取の穀物依存度は、日本でも1950年代は(中国では最近まで)7割でしたが、今は(パンや麺もあわせて)4割程度。欧米は2割でしょう。「米は依然として主食(にすべきだ)」というのは政治的主張としては理解できるし、賛成しますが、事実かどうかは別問題です。西洋人には事実も意図も理解できないでしょう。データを示しても米離れは着実に進んでいるように見えるはずです。
 それに対して、「魚離れ」も進んでいるはずなのに、消費量は増えているというのは面白いですね。居酒屋で消費される魚の量は、たしかに昔より多いように思います。ただし、残飯も増えているはずで、栄養調査のデータも見たほうが良いかもしれない(居酒屋のデータは国民栄養調査に含まれないかもしれないが)。
 拙著「生態リスク学入門」に引用しましたが、魚からの水銀摂取量は、1960年代は現在の約10倍と見なされています(私が生まれた頃の子供の50人に1人は水銀障害が出ている計算??)。魚自身の水銀濃度が高かったせいもあるだろうが。
 海藻が増えているといっても、水産物全体に比べて一桁少ないですから、水産物の消費量が増える主因ではないでしょう。