2014年12月12日 10:43
(仮称)むつ小川原港洋上風力発電事業計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見
本事業の事業実施想定区域の周辺においては、既に環境影響評価法に基づく手続を実施している別の風力発電事業が存在しており、累積的な環境影響が懸念されるが、これらの影響についても、一般的に入手可能な既存文献など、累積的な環境影響について予め整理するための情報が入手できなかったことから、現時点では評価できていない。
累積的な影響をどう見るかは、環境影響評価自体の問題点で、環境省自体が指針を示さないと、事業者は対応できないでしょう。
- 過去の決まっている事業の影響を「背景」とした上で、自分の事業の影響を見ることは可能である。しかし、1つの事業を同じ事業者が2つに分割して潜り抜けるようなやり方は今までにも行われてきた。他社の事業についても考慮するとすれば、これは希少鳥類の問題だけではない。環境影響評価法全体の問題であり、希少鳥類の影響だけということにはならないだろう。
- 自分の事業の影響に、将来の事業の影響の累積を考慮すべきか?(すべきだとして、将来やるかどうかわからないものをどう考慮するのか)
- 将来の事業を考慮しない場合、早い者勝ちになる。それでよいと割り切るのか。
- 同時並行の事業についてどうするか
このようなことについて、環境省が指針を明記すべきです。単に上記のような意見だけでは、対応できないでしょう。環境省も、思い付きではなく、整合性のあるルールをしっかり作っていただきたい。