Date: Sat, 13 Aug 2005 05:04:12 +1200
皆様 残暑お見舞い申し上げます。
7月中旬より欧州(ウィーン、バルセロナ、セビリア、ジュネーブ)、カナダに相次いで歴訪し、12日に東京に戻りました。
スイスも暑かったですが、この国はもともと冷房がなく、タクシーも窓を開けて走っていました。暑くて扇風機が売れていると聞きました。カナダも暑かったですが、あの国はもともとエネルギーを消費しまくる国。生態学会の会場も凄く広い空間を冷やしまくっていました。ホテルの空調を私はいつも切っていましたが、掃除のたびに20度くらいの設定で冷房をつけてしまわれていました。昼間はほとんど冷房が効いていたことでしょう。
東京は暑いですね。けれども、皆で冷房を着けまくっていては、ますます暑くなるでしょう。冷房は、外気に対しては暖房と同じです。これほど皆が暖房をつけていては、毎年気温が上がるのは当たり前です。数年前なら、冷房をつけないと死ぬほどつらくて我慢できない日はそれほど多くはありませんでした。毎年、気温があがるにつれて耐えられない火は増え続けます。しかし、本当に耐えられない日、耐えられない時刻だけしかつけていなかったでしょうか?30度なら耐えられるとしても、私たちは、冷房を30度には設定していないと思います。
今からでも遅くないかもしれません。政府も都民も、もっと本気で省エネを励行すべきではないでしょうか。設定温度や冷房をかける時刻を一律に決めることはできません。しかし、それぞれに適した数値目標なら立てられます。
東京を毎年暑くしている大きな要因の一つが、私たち自身の冷房であるとすれば、何とかしないといけません。漁業の乱獲と同じです。今年を生き抜くための冷房が来年の灼熱地獄を招いているのです。気候は短期の変動もありますが、熱の島(ヒートアイランド)現象の大勢は続くことでしょう。来年は、もっと暑くなるかもしれません。