パスモ品切れは悪いことか?

Date: Thu, 12 Apr 2007 09:08:05 +0900
 今朝、森本さんのTBSラジオを聴いていたのですが、パスモ品切れを批判していました。果たしてこれは悪いことでしょうか。
 パスモ導入のときに私が一番心配したのは、販売や課金の不具合が続出することです。電車が相互乗り入れしているJRと共通になるのですから、かなり複雑なシステム移行だと思いました。銀行合併のたびにATMの不具合が報道されるので、素人目にはそれ以上のたいへんな統合だと思っていました。どちらのシステム統合がより複雑かは専門家に任せるとしても、初日にごく一部の販売機で不具合が生じた以外は全く事件を聞いていません。これはすばらしいことだと思います。
 この後の定期券の販売量もJR共通定期を考えればかなりの不確実性があります。早めに手を打ったとすれば、それは良いことです。あと半年後まで定期券の販売に支障がなければ、これまた大成功です。それ以外のパスモ利用者にはSuicaというほぼ完全な代替品があります。定期以外の消費者が不便だとことさらにいうほどのことではありません。品切れは、いつの時代でもそれなりに不便なものです。
 今回販売量を過小評価して品切れになったのですが、これは消費者がトラブルを予感せずに安心して買った証拠です。儲け損なったかもしれませんが、それより安全と安心を優先した結果といえるでしょう。安全軽視で儲け優先を批判するならわかりますが、不具合なく儲け損なったことを批判するのは報道の役割ではありません。
 私は、パスモ導入担当者を祝福し、賞賛したいと思います。鉄道会社として、これからも安全と安心を重視していただきたい。