「正直者が損をする」日本の環境影響評価制度

2015.11.29】私は戦略環境評価(SEA)を否定しているのではありません。諸外国がそうであるようにSEAは事業採算性と環境影響との総合評価をしない限りあり得ないと言っているだけです。現在の配慮書がSEAに近づいたと思うのは幻想であり、事業者はますます本音を言えない状況になっている。そのような制度の中で、事業をやめさせるためにハードルを上げる審議会がある。

Date: Sun, 3 Jan 2016 05:27:11 +0900
北海道環境影響評価審議会ですが、H27の議事録は修正されました。しかし、H26の議事録は再公開されていないようです。そちらも問題です。
 日本の環境影響評価制度 自体に問題があるということと、だからそのルールを超えた判断を公然とすると(としか読めません)、審議会委員が議事録に残すことは全く別のことです。委員がルールを守らなくて、事業者に何を守れというのか、ということになるでしょう。
 【環境影響評価(EIA)手続きの意見に対して誠実に答えない】事業者のほうが無難にEIAを乗り切れています。それが現実だと思います。それは正直者が損をする制度が悪いのでしょう。
 にもかかわらず、少しは誠実に対応しようとする事業者を褒めて育てることが大切だと思います。ルール通りの事業者にルール上できないことを公然と求めることでは、良い事業者は育たないでしょう。
 制度を変えたいという思いは同じです。しかし、現在のEIA制度を作った張本人は環境省でしょう。事業者自身ではありません。【北海道の】審議会は、事業者からみれば制度を作った側の人間のはずです。