レッドデータ見直しについて

Date: Mon, 10 Jul 2006 15:33:43 +0900
○○さま、皆様
ご意見ありがとうございました。
 まず最初にお断りしておきますが、私自身はRDB種はもっと少ないほうがよいと思っていますし、計算方法の工夫次第でそれは(2000年RDBのときにも)可能だったと思いますが、それにはIUCN基準をさらに変える必要があり、また生データ(非公開データベース)から読み直す必要がありました。
【調査精度の相違を考慮する】必要があるか、議論があると思います。個体数不明という回答を個体数0とみなしたということに端的に現れているでしょう。
【生活史特性を考慮した絶滅リスク評価】については今回はある程度準備はしていますが、取り込むかどうかはまだわかりません。候補としては、生息地(湿地性、草原性など)、世代時間(1年生、多年生など)、草本か木本かなどが考えられます。今のところ、取り込むべき明確な統計学的根拠はありません。
【減少率の密度依存性について】それはいろいろだと思います。今回、○○君にそれも検討してもらいましたが、データからはそのようなことはいえませんでした。当然ながら、減少率の高い地域は個体数も少ない傾向があります。しかし、個体数が少なくなったところが今後も減少率が高いかどうかはわかりません。数千個体あるところで減少率の高いところは数個体になり、低いところは数千個体のままでしょう。結論から言えば、特に、密度効果を考慮すべき統計学的根拠はありませんでした。