Date: Sun, 19 Aug 2007 10:32:01 +0900
【トドについては、漁師は「たった4頭増えただけ」という不満、対照的に、保護派は6767頭の根拠が、いまひとつ「?」ということで、特に空からのセンサス手法に疑問を抱いているという情報に対して】ありがとうございます。4頭増えたといいますが、要するに現状維持です【】。混獲の実態が明らかにならない限り、枠は増やすことはできないし、国際的な非難を浴びるでしょう。説明を読めばわかるように、混獲数が少ないと分かれば、その分だけ、採捕数は増やすことができます。不満を言われてもこれ以上はできません。国際世論を説得するには、混獲数調査が必要です。1994年(平成6年)から駆除数が制限されたのも、国際世論に配慮したと聞いています。国際世論を無視すると、今の駆除もできなくなるでしょう。
Date: Tue, 21 Aug 2007 10:26:43 +0900
「トドなど海生ほ乳類研究者からは、北海道での現地調査(おもに陸上から、一部航空機使用、複数年)から、渡来数はせいぜい500頭である、明らかに過大な駆除だ、と強い異論」があるそうです。【水産庁の記者発表と】あまりにも推定値が違いすぎますね。これは本当に専門家の主張なのでしょうか?航空機調査に誤差が大きいことは知られていますが、いくらなんでもひどすぎます。残念ながら、意味ある反論とはいえませんね。これで、保護の世論は収束に向かうでしょう。
航空機目視調査による推定は過小評価になるほうが普通です(プレスリリースP5)。奇跡的に調査した場所だけにトドがいたと思うのか、トドが飛行機より早く海域を飛び回り、どこにいても観察できるとでも思っているのでしょう。
Date: Wed, 22 Aug 2007 00:54:04 +0900
・11/30San Luis ObispoでのPew財団のシンポジウムではトドの駆除数も含めて知床世界遺産の意義を発表します。【】現状追認には保護派の合意が得られるでしょう。ただ、資源管理という位置づけが不十分なこと、鳥獣保護法管轄でないので漁業者以外の合意形成過程がないことなどが問題です。資源管理と位置付けることと鳥獣保護法はエゾシカ管理という実績を見ても矛盾しません。【】
・海域管理計画は生物多様性国家戦略でも言及されるらしいです。来年の横浜での(4年に1度の)第5回世界水産学会議http://risk.kan.ynu.ac.jp/matsuda/2008/WFC2008.htmlでも、セッションS8-8で知床自主管理を取り上げるでしょう。